これは幼稚園の年長さんの時の話になります。


 年長さんになっても着替えは遅いし、偏食もひどい。なかなか厄介な子供だったようだ。


 ボタンを掛け違えたりシャツを後ろ前に着たりすることも珍しくなかった。ボタンは下から留めるのでよく掛け違えていた。そこで親は上から留めるように私に言ったようだ。


 前回幼児期の遊びの話をしたが、この頃はまだ天真爛漫さが残っていたようで社宅の踊り場でピンクレディーの「UFO」とか踊っていたらしい。


 今日は年長さんの時のエピソード。


 私が幼稚園の年長さんなら2つ年上の兄貴は小学校2年生。小学校2年生では算数で掛け算を習う。掛け算の初歩としてまず九九を覚えなければいけないことはご存知の通り。兄貴は入退院が多かったこともあり、学校に行けないことも多かったので九九の暗誦は家でやることが多かった。私はそれをそばでじっと聞いていたようだ。

 「1の段」「2の段」という順番で覚えていくのだがその倍数ずつ増えていくのだから年少さんでカレンダーの法則を覚えた私にはこれは難しくなかった。


 パターンも81通りしかないのだから丸暗記でも大したことはない。それでも兄貴は結構苦労して覚えていたようだ。それを見ながら私も覚えていったら兄貴よりも先にサラサラ言えるようになってしまった。私は段毎にその数だけ増やせばいいという法則を見つけたので比較的簡単に覚えられたようだ。兄貴は悔しそうだったけど覚えてしまったものは仕方がない。


 幼稚園では相変わらず先生の言うことを聞かずマイペースで動いていたようだ。年長さんの時も同じ先生だったので少しは扱い方も分かってきてうまく動かすように誘導していたようだ。


 幼稚園の行事は遠足や音楽会、お遊戯会、運動会などいろいろな行事があったが記憶がほとんど残っていないのでここでは割愛する。


 家では絵本を1人で読んだり、兄貴に連れられて遊びに行ったりしたのは前回書いた通りです。


 今回で幼児期の話は終わります。小学生になるともっと難しい問題がいろいろと起こります。また私を波乱万丈の展開が待ち受けています。それは次回以降に回します。