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前回の続きです。

 

R君がパズルが好きなことは以前にも話した通りで簡単なジグソーパズルはすぐにできるほか、タングラムのような図形を組み合わせて完成させるパズルも大人が考えても難しい内容の物でも比較的簡単に解いてしまう。

 

数字についてもパズル感覚で考えておりお金の計算の仕組みが理解できたらすぐに答えを導けるようになっていった。最初は簡単なものから練習するが、まだ九九も習っていないR君に最後のチャレンジ問題として、

 

「決められた金額をコインだけで2000円」

出す課題を導入した。

 

最初は「お札は?」と聞かれたので、

 

「ここはショボい銀行なのでお札はありません。コインだけで出してください」

 

と言うと5秒もしないうちに500円のコインを4枚取り、パラパラとトレーの上に出した。

 

これには私も驚き「良く分かったね」とほめて、お買い物の練習に入るがまでお菓子の空き箱の教材がまだ出来上がっていなかったので、絵カードの教材を使って実施していた。

 

やはり買い物をしているという疑似体験を感じてほしいので早くお菓子の空き箱を使った教材の完成を目指すことにした。

 

話は次回に続きます。

 

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 前回の続きです。

 

 6月のある日にいつものプログラムの中に「お金の計算」を取り入れることにした。

 

とりあえず練習用のコインのラミネート加工まではできていないものの、各コイン10枚ずつ両面貼り終えたので算数の勉強と社会の勉強を兼ねて支援学校に通う小学校2年生のR君にまずこれは何に見えるか聞くと「お金」と返ってきたので、次には桁の概念を把握しているか徐々に確認していく。

 

私はコインを1枚ずつ出して「これがいくらか」聞いていくことにした。5円玉だけは漢字で書かれているので分からなかったが、それ以外のコインは数字と柄で理解できており、数字と価値の概念は正しく理解できているようだった。ここではお札を使わずにコインだけで練習することにした。

 

これで6種類のコインの数字と桁や価値の概念を理解していることを前提にこれらのコインをごったまぜにしてトレーに入れて決められた金額を出してもらう練習から始めることにした。

 

まずは「23円」「34円」など簡単な金額を指定して出せるかどうか確認してできるようなら「63円」「38円」など5の位のコインを使う金額も指定するが1円や10円は10枚あるので10円や1円で全部出しても正解としてほめることとしていた。

 

パズルが好きなR君にとってこれらは簡単で5の位のコインの使い方も1回言っただけで理解したようだった。2桁をクリアできたので今度は枚数の増える3桁で同じように最初は簡単なものから始めて少しずつ難度を上げる「スモールステップ」の手法を取り入れてできたらその都度ほめることとしていたがお金の計算をパズルを解くような感覚でやっていたので後でとんでもない事実を知ることになった。

 

話は次回に続きます。

 

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< p> 前回の続きです。

 

 

6月になった。私は肩書きが事務員だったので掃除や買い物、小口現金、請求書の発行など金銭授受などの業務が中心でたまに宿題を見ることがあったが本格的に対象者が1人とはいえ週3回R君のSSTの実施を行えるようになったことで手待時間は大きく減ったほかモチベーション向上にも貢献していた。

 

それでもR君が体調不良などで休むと手待時間が増えるので前述の練習用のコインや空き箱を用いた教材作りを行っていた。

 

私がコインを切り貼りしておもちゃのお金を作っていると、正社員のN氏が、

 

「お金作っているのですか」

 

と聞かれたので、

 

「はい。これはR君用です。またフロアのみんなの分も作っていいですか」

 

と答えた。当時使用されていたおもちゃのお金はもうボロボロで使えない状態だったのを手待時間におままごとボックスを整理していたので把握していた。

 

それでもR君が来るまでの時間や帰った後の時間すべてをSSTの教材作りに使える訳でもなく勤務時間も1日4~5時間と短く原則隔週月曜日は通院で休みだったのでお買い物の練習も最初は絵カードでしようと準備していた。

 

お菓子の空き箱にも徐々にプライスカードをつけて準備していく。これはプライスカードの値段を変えれば難度は変えられるのでとりあえず100円単位くらいの簡単なものを作る。

 

この練習用のコインは各10枚あり、最初に決められた金額を出してもらいその後はお菓子の空き箱や絵カードを使って買い物の練習ができるようプログラムを組み立て練習用コインはラミネートは後日にして両面使える仕様で完成させた。

 

 話は次回に続きます。