アスペルガー症候群の方は思い当たるところがあるのではないかと思います。


 私は幼稚園に入園してからは幼稚園に行く日は幼稚園に行って親が迎えに来ることになった。


兄が入院することが多かったので迎えが遅い日も結構あった。と言うのも病院が私が生まれた生田区(現中央区)の病院だったから。みんな親が迎えに来たのに1人で残って待っていることが結構あった(送迎バスがないから)。私も1人で遊ぶことは全く苦痛ではなかったのでそんなに寂しいとか辛いとか思ったことはない。


 そんな時に見つけたのが教室の中にある数字がいっぱい並んだ表だった。


 それがカレンダーだった。


 それを見た私はしげしげと眺めて1人で分析する日が多くなった。確か年間見開きのカレンダーだったと思う。


 それを見ていると、「1年は12か月で構成されている」これは誰でも分かる。


 次は31日まである月を数えると1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月であることが分かった。2月は28日までしかない(うるう年の話は後ほど)。残った4月、6月、9月、11月は30日までのようだ。


 その次に分かったことは「1週間が日曜日から土曜日までの7日間で構成されている」こと。まあこれも誰でも分かる。日めくりのカレンダーもあったのでこれは1日ずつ横に数えるものであることも分かった。


 私はいつの間にかそのカレンダーを縦に見るようになった。


「1 8 15 22 29」「2 9 16 23 30」「3 10 17 24 31」..(7パターンあるが以下略)


 この縦に並んでいるのは同じ曜日と言うことが分かった。そうすると最初の7日の曜日が分かれば後の曜日は全部このパターンになっていることを覚えてしまった。最初の7日の曜日は1日の曜日さえ分かれば全部逆算で分かる。


 年末くらいになると次の年のカレンダーと見比べるようになった。その年はうるう年ではなかったようで、見比べていると、


 「曜日が全部1日後にずれているな」

 

 これは今から考えると当然のことで365日を7で割ると1余るからで、その時は「翌年には曜日が1日後にずれる」という認識しかなかった。


 そうしてカレンダーを見ていると誰かは覚えていないが「4年に1回だけ2月が29日になる年があるよ」と言われたので昔のカレンダーで見たら確かに2月29日のある年がある。そうするとこの年の次の年は曜日が2日ずれている。


 ということは「1週間は7日だから6年で曜日が一巡するな」という一定の法則が幼稚園の年少さんの時に分かってしまったのである。


 この法則に当てはめれば丸暗記で覚えながら何年後(又は前)の何月何日が何曜日になるか言えるようになってしまった。


 これがほぼ完璧だったらしい。ということはうるう年がいつ来るかまで分かっていたということになる。


 この法則が分かったので親戚に預けられた時に「僕カレンダー何年前でも先でも曜日当てられるよ」と言ったところ親戚たちは「ウソだろ~」と言って信じてくれません。「じゃあ聞いてみてよ」と言ったら本当に聞いて来たので私は答えた。最初は簡単だったのが全部合っていて「15年後の何月何日は?」とむきになって聞き出しても答えは「○曜日!」と数秒で答えたらしい。親戚が当時は珍しい電子手帳で曜日を調べたら、「合ってる..」と驚いた様子。


 まあ、今はコンピュータが全部こんな作業やってくれますけど。これはウソでも誇張でもなく本当に4歳の時に誰に教わったわけでもなく覚えてしまった法則です。何で覚えられたかと言うと時間がたっぷりあったからとしか言えません。


 パターン化するのが得意なのもアスペ(アスペルガー症候群は長いのでこのように略します)の特徴だったのです。これは一例です。で私今でも数字で覚えること大好きだったりします。こだわりが強いと言う特徴も入っています。

 さあ、これからどうなりますか。それは次回以降にしたいと思います。