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現在、JR肥薩線は起点の八代駅から吉松駅までの間は令和2年7月豪雨で甚大な被害を受け、球磨川第一、第二球磨川橋梁や多くの設備が流失、冠水するなどの壊滅的な被害が発生し、不通となりました。

熊本〜吉松間の特急(人吉から各駅停車)、「いさぶろう・しんぺい」号は運行できなくなり、一時は「かわせみ・やませみ」と連結して博多〜門司港間を往復していましたが、「いさぶろう・しんぺい」に使われていたキハ47系(キハ47 9082)に改造が施され、久大本線の観光列車、「かんぱち・いそろくになりました。

被災した八代〜人吉間については、国土交通省熊本県JR九州の三者で鉄道で復旧することに基本合意することになった模様であります。

人吉駅からは先の区間について、鹿児島県知事は「鉄道での復旧が望ましい」との見解を示すのに対し、JR九州はこの区間が熊本〜宮崎〜鹿児島の3県に跨る(またがる)ことから、「日常使いはほぼゼロの区間」との見解を示しています。

日常使いはほぼゼロにしても、日本の鉄道では珍しいループ線の中のスイッチバック駅日本三大車窓等を有しているおり、観光資源としている所をたくさん有している区間を復旧させないのは如何なものかと思います。

観光列車「いさぶろう・しんぺい」を走らせたのは何のためだったんでしょう・・・?

とも思います。

こちらに2018年の人吉〜矢岳間、及び矢岳〜吉松間の乗車記を貼っておきます。

↑人吉駅。
球磨川第一橋梁が流されたJR肥薩線は運行できないものの、共用するくま川鉄道はそれほど被害を受けなかったため、運行は
されており、くま川鉄道人吉温泉駅としての機能はしています。

 ↑日本で唯一、ループ線の中にスイッチバックを併せ持つ駅で知られている大畑(おこば)駅。

ループ線スイッチバック駅はそれぞれ珍しいとはいえ、それらを両方兼ね備えている駅は日本中どこを探してもありません。

観光資源として有名な場所ですが、豪雨災害で球磨川第一橋梁が流されたため、前駅の人吉駅からは列車が行くことができず、吉松、隼人方面からも列車が来ません・・・

↑近くの集落まで徒歩で約1時間かかるという大畑駅。

観光列車「いさぶろう・しんぺい」が来れない今では利用者は皆無です・・・

↑現在はループ線の中のスイッチバックを体験できることはありません・・・

     ↑矢岳駅。大畑駅同様、球磨川第一橋梁が流されたため、人吉駅からは列車が来ず、吉松、隼人方面からも列車が来ません・・・

↑矢岳駅構内にある人吉市SL展示館

D51 170が展示されております。
「引退した58654(8620形)が展示される」という噂があるそうですが、どうなるかはまだわかりません・・・
山縣伊三郎「天險若夷(てんけんじゃくい)」後藤新平「引重致遠(いんじゅうちえん)」の揮毫で知られる矢岳第一トンネル。
今はトンネルを潜(くぐ)る列車はありません・・・

日本三大車窓のひとつの「矢岳越え」
現在はこの車窓を楽しむこともできません。

↑真幸駅。
  「真の幸せ」という意味合いの入場券がよく売れる駅です。
肥薩線不通の現在はヤフオクで購入することしかできません。
いさぶろう・しんぺい」が来る時は地元ボランティアの人達がお見送りに駆けつけて来るほどの賑やかさでした。
今は人吉、吉松両方向からも列車は来ません・・・
肥薩線復旧を待ち続けた末、会員の高齢化に伴い、ボランティアの人達で構成された「真幸駅友の会」は2023年に解散されました。
20年にも及ぶおもてなし活動に幕を下ろしました・・・
この辺り一帯は過去に土石流被害に遭ったという経緯がありましたが、今回はどのようになったかはわかりません。

↑真幸駅のもうひとつの名物、2段スイッチバック。
これを味わうこともできません・・・
おそらく線路は錆びついていると思われます。

「いさぶろう・しんぺい」号の終点駅、吉松駅。
現在は無人駅と化しています。
もちろん、駅弁の立ち売りはなく、駅売店自体もありません。
ここから先、隼人方面への肥薩線と都城方面に向かう吉都線は健在であります。
この水害で運行できない「いさぶろう・しんぺい」と接続できないためか、この駅から鹿児島中央駅とを往復する特急「はやとの風」は2022年3月21日に廃止されました。
2本もの鉄橋が流されるなどの大きな被害を受け、壊滅的なダメージを受けたJR肥薩線。
現在も復旧工事が進められています。
1日も早い復旧を願います!!