少し前に、

妊婦さんで、一切の医療行為を拒否したい、と言われた方がおられました。

 

分娩中の点滴、産後の子宮収縮剤の投与はもちろん、

赤ちゃんにケイツーシロップも飲ませたくないとのこと。

きっと予防接種も受けないでしょう。

 

その方はその方の意思でそう決めているからいいんです、けどね

赤ちゃんに不利益があるのはかわいそうだなといつも思います。

 

予防接種の恩恵は、小児科もみている私の医療者からの立場としては、本当に大きいです。

例えば

髄膜炎のワクチンが定期接種になってから、本当に髄膜炎で入院してくる子も

ロタウイルスでしんどくなる子も激減しました。

本当にワクチンって素晴らしいなと思います。

 

あと、3種混合に入っている破傷風。

破傷風に感染した子をみたことある小児科医なんて今は本当に絶滅危惧種でしょう。

ワクチンのおかげです。

しかし、子供なんて土いじりくらい普通にするし、手に傷があったとしてそこから破傷風菌が入った時の

おそろしさたるや。

 

しかし、お薬だってワクチンだって、体質にあうあわないはあるし、絶対に100%安全ではないから、

そこを天秤にかけて、やはり接種は医療者の立場からはおすすめします。

 

お若い方たち、HPVワクチンも接種してね!

あれって、1本27000円するんですよ、それが高校生(とキャッチアップ世代の確か26歳くらいまでの女の子)はただでうけられるんですよ。

それで子宮頸がんが予防できるんですよ。

私は産婦人科の外来で、妊婦さんで子宮頸がんの検査に引っかかっている人をそれなりに見るんですよね。

「前がん病変」であって「がん」ではないけどね、

やっぱ怖いよね。

 

しっかり偏りのない情報を確認して、接種してください。