昨年11月に書いた記事で、関東の鉄道事業者11社局が2026年春以降を目処に、クレジットカード等を用いたタッチ決済による乗車サービスの相互利用に向けた検討を行なっている旨、紹介しましたが。
この3月25日より、タッチ決済可能な路線と駅の大幅な拡大、そして相互利用が本格的に開始されたことが、ニュースなどで報じられました。
じつは私、これを知ったのが、当日に見たネットニュースにて。
正直、寝耳に水というか、こういった新サービスって、予定より遅れるのが通り相場だと思ってました。
「今年春が目標と言ってたけど、まあ、秋ぐらいにまで延期されるんじゃないの?」とか。
何しろすでに導入されてた東急や京王電鉄などに加え、東京メトロや小田急、東武なども対応するというのですから、そりゃあ大がかりなシステムになりますし、設備を取り付けるのにもそれなりの時間と費用が必要になるでしょうし。
何より、ふだんの通勤や買い物を含め、生活のほぼすべてがJR東日本の範囲で完結してしまう自分にとって、JRに乗ってる限りこういった情報というのはまったくというほど、伝わってきませんでした(JR車内の液晶画面に流れる「トレインチャンネル」を見ても…まあ、当然と言えば当然か)。
そしてそれを知ったところで、その相互利用を実際に体験する機会も、いつになるやら。
JRオンリーの定期券も値上げ直前ギリギリのタイミングで、3カ月定期を買ったばかり(経済的な事情などもあり、普段は1カ月定期をチマチマ買っている)だし、あえてタッチ決済を利用する必然性はないよなあ。
ところが思いがけずも早く、サービス開始の翌3月26日に、利用する機会がやってきました。
JR線の電車遅延につき、やむなく利用することになったのが、東京メトロ。
もちろん定期券範囲外にも乗れるSuicaのチャージ分はありましたので、いつもはこれで済ませるのですが、「メトロもタッチ決済が使える」と知って、クレジットカードを使うことに。
すでに京王線で何度か経験していましたが、メトロの駅にも、同じようにタッチ決済の端末がありました。
そして同じようにタッチし、定期券範囲内のJR駅までメトロに乗って、いったんメトロの改札を出る形で乗り換え。
これでOK。
やった、私もついに、メトロでタッチ決済利用したぞ!
(航空会社系のカードだったので、マイルもたまったし)
復路はJR定期券が問題なく利用できる状態ではあったのですが、一抹の不安があり、都営地下鉄→京王線の相互利用を体験してみることに。
都営地下鉄の乗車駅にも、クレカタッチ決済用の端末がありました。
しかし、その端末にクレカをいくらタッチしても、エラーメッセージが出るばかり。
駅係員に尋ねたら、なんと行きに使ったメトロ降車駅を出たという記録がないとのこと。
「ああ、そういえば、そのメトロ降車駅で「改札口を出ました」という何らかのメッセージが出るはずなのに何もなく、かといって改札口が板でふさがれた状態でもなく、前の人に続いてそのまま出て…」
そう、「一抹の不安」というのは、このことがあったからです。
(これはクレカタッチ決済のシステムの問題ではなく、Suicaでもたびたび同様のことを経験してます)
でもおかげさまで利用が復活し、無事に都営地下鉄→京王線の相互利用も体験することができました。
関西で先行し、首都圏でも始まったクレカによるタッチ決済サービス。
じつは地方にもじわじわ浸透していて、札幌や仙台などの市営地下鉄のほか、JR九州の福岡地区とか、沖縄の由布島の水牛車でも、タッチ決済で乗車が可能。
(JR九州は、一部区間・駅でタッチ決済が利用可能。2026年秋頃より対象区間拡大予定)
ですから海外からの旅行客はもとより、地方に住んでいて移動はもっぱらクルマ、首都圏を訪れる機会はごくたまにしかないという方などは、いちいちSuicaなどのICカード乗車券を購入しなくても、タッチ決済に対応したクレジット、デビット、プリペイドカードを持っていれば、公共交通機関をある程度便利に利用することができるというわけです。
ただ、ICカード乗車券に比べ、クレカタッチ決済には次のようなデメリットもあります。
・対応していない事業者がある。関東の大手では、JR東日本や京成など
・対応事業者であっても、対象外の路線や駅・改札口がある
・対象駅であっても、タッチ決済可能な自動改札機は、私の知る限り各改札口に1台しかない場合が多い
・中野駅はJR東日本が管理しているため、東京メトロ東西線からの降車は改札窓口でクレカ等への処理を行うが、中野駅からクレカタッチ決済で東京メトロに乗ることはできない
・運賃計算は10円単位で行われるため、1円単位で行われるICカード乗車券に比べ割高
・定期券はじめ、ほかの乗車券との併用は不可
・利用可能エリア外(対象となる鉄道事業者11社局以外への路線)への乗り越し不可
先にも書いたように、生活のほぼすべてがJR東日本のエリア内で完結してしまう自分にとっては、いっそSuicaで通した方がはるかに効率がよく、お金の節約にもなります。
その一方でJALカード、ANAカード(いずれもタッチ決済可能)の両方を持ち、日常の買い物でもマイルをためている私にとって、クレカのタッチ決済による鉄道利用というのは、たとえ少額であっても、マイルがたまる貴重な機会。
これからもタッチ決済に対応した路線ではつとめてクレカを使い、マイルを粛々とためていきたいと思います。