1カ月ほど前でしたでしょうか。
4月・5月の2カ月間限定ですが、とある国が国内を走る列車運賃を半額にするという措置を打ち出したというニュースが、ネットなどを賑わせたのは。

その国とは、バルト三国のいちばん南にあるリトアニア。
面積はおよそ6万5300平方km(北海道の約4分の3)、人口は約280万人(大阪市とほぼ同じ)。
鉄道網は総延長2000km近くに及ぶとのことですが、どの路線や列車が対象なのか、私自身の勉強不足ということもあって詳細は不明(どうもすみません)。
ただ、こういった施策を講じた大きな要因としては、いうまでもなく昨今のイラン情勢に伴う、ガソリンやディーゼル燃料価格の高騰があるようです。
つまり、車の利用を控え、その代替手段として鉄道の利用を促すということ。

同じように燃料価格の高騰が、日常生活のさまざまな場面に少なからず影響を及ぼしている日本では。
まあ、運賃が半額になること自体は歓迎なのでしょうが、地域によって鉄道や車の需要に大きな差があり、半額サービスが車から鉄道へのシフトに貢献するという結果に至るのは、都市部でも地方でも極めて難しいというのが実情ではないでしょうか。

もっとも燃料価格の高騰、有り体に言えばホルムズ海峡の実質封鎖による燃料不足は、鉄道よりも航空にかなりの影響を及ぼしているようです。
特に顕著なのはヨーロッパの航空会社で、もともと中東からの原油輸入比率が高く、さらに環境規制で域内の製油所が少なく、燃料の生産能力も低下しているという現状があるようで。
大手航空会社などでは国内線や短距離路線の一部に運休や欠航、減便が出ているようです。
こういった動きはANAやJALなど、日本の航空会社も無縁ではありません。
当初の予定から前倒しし、5月発券分から燃油サーチャージが、路線によって2倍ほど値上げされるのは各報道のとおり。
加えて、航空燃料の調達が比較的安定しているといわれる日本では、運休や減便には至らないものの、欧州線などでは就航先や経由地、何かあった場合の緊急着陸先での給油が必要になるため、万が一の対策を模索しているようです。

もっぱら日本国内の旅行や鉄道をフィールドに仕事をしていたこともあり、海外旅行には人一倍強い憧れを抱いている自分。
2017年8月に発行してもらったパスポートも、コロナ禍などの特殊事情はありましたが、一度も使わずに10年満期を迎えるのかなと思ってましたら。
先日、パスポート発行手数料が大幅に改定される改正旅券法が国会で可決・成立したそうで、この7月より現行の1万5900円(18歳以上・10年用)が8900円(いずれもオンライン申請の場合)と、リトアニアの鉄道ではないけど半額近い値下げに。
*というか、パスポート手数料ってこんなに高かったっけ?
*窓口申請の場合は、1万6300円(18歳以上・10年用)が9300円に

でも、若干割安な18歳以上5年用(現行1万900円)は廃止されるというし、もともと5年用しかなかった18歳未満の手数料(現行12歳以上18歳未満1万900円・12歳未満5900円)が、5年用はキープされるものの、一律18歳未満4400円に集約され、12歳未満にとってはわずかな値下げでしかなくなっちゃうし。
*上記の手数料は、いずれもオンライン申請の場合

今回の値下げ措置の背景には、諸外国に比べ著しく低いパスポート保有率(欧米はもとより、近隣の韓国、台湾も4~6割に達するのに対し、日本は2割弱)があり、特に若年層の取得を後押しする施策となるそうなんですが。
うーん。
ネットのコメントを見ても、円安は言わずもがな、安全や衛生面の高さ、文化や言葉のストレスが少ない国内旅行で十分じゃないか、ましてや低コストで楽しめる娯楽はわざわざ旅に出なくとも豊富にそろっているではないかという意見も、肝心の若年層を中心に根強いものがあるようですね。

私も手持ちのパスポートの残存期間を考えると(少なくとも向こう一年は海外に行く予定はない)、更新せずに行ける国や地域は限られているわけで、次回の旅行にはおそらく改定後のパスポートを使うことになるのでしょうが、そのときも円安状態が変わらなければ、やはり二の足を踏むことになりそうで。
キビシイ情勢なのはわかりますが、パスポート手数料改定に合わせ旅行会社あたりが、思い切った値段設定の旅行商品を販売したり、抽選で当たるキャンペーンなどを行なったりしないかなと期待しているところです。