私の記憶が間違っていなければ、40~50年ほど前には、すでに首都圏の東海道線や総武線などでは、普通列車に自由席のグリーン車が導入されていたと思っていましたが。
その後、高崎線や宇都宮線(東北本線)などにもグリーン車を連結した普通列車が走るようになったものの、なぜか、私の地元を走る中央線には、導入されず。
いや、首都圏の中央線快速運行区間は列車線ではなく、山手線や京浜東北線などと同様の電車線でしょ? と言われてしまえばその通りなのですが、結構以前から、山梨県の上野原・大月あたりから都内へと遠距離通勤していた人は少なくなかったはず。
つまり、列車線を利用する通勤客も顔負けの距離を、ロングシート車両にすし詰めになりながら日々耐え忍んでいるわけで、昔も今もその状態はあまり変わっていないように思えるのです。
これまでの人生のうちで、手の指で数えられるほどしかグリーン車に乗ったことがない私も、「普通列車のグリーン車かあ。なんで中央線には導入されないんだろう」といつしか、憧れを抱くように。
その夢が実現する日が、いよいよやってきます。
当初予定より時間はかかりましたが、2025年春、JR東日本中央線快速・青梅線でグリーン車サービスがスタート。
車両や駅設備など、現在デビューに向けて、着々と準備が進められているところです。
そして本格サービスに先駆けて、来月、2024年10月の13日(本来の「鉄道の日」の一日前)以降、当該路線に2階建てのグリーン車を順次連結。
オレンジ色の帯をまとった快速列車は現在10両で運行されていますが、グリーン車は東京寄りから4・5両目(4号車と5号車)に連結され、12両編成に。
来春からは、E233系電車で運行される中央線快速(東京-大月間)、および中央線快速と直通運転を行なう青梅線(立川-青梅間)のすべての列車が、グリーン車付きの12両編成に置き換わる予定です。
気になるグリーン料金ですが、首都圏のほかの普通列車(自由席)グリーン料金にならい、50キロまではSuicaグリーン料金で750円(紙のきっぷの場合は1,010円)、51~100キロまではSuicaグリーン料金で1,000円(紙のきっぷの場合は1,260円)となります。
また乗車距離にかかわらず、JREポイント600ポイントで1回分のSuicaグリーン券に交換、乗車することができます。
*すべておとな・こども同額、通年同額
ただし、グリーン料金が発生するのは来春のサービス開始以降。
本格開始前のおよそ半年間はお試し期間として、乗車券または定期券だけで、グリーン車を利用することができます。
座席は回転式リクライニングを備えたクロスシート。
全席にテーブルや100Vコンセントが付いています。
グリーン車のトイレは4号車に設置されますが、グリーン料金不要期間は利用することができません。
さらにグリーンアテンダントによるサービスや、ゴミ箱、JR東日本のフリーWi-Fiなども、本格サービス実施以降の利用となります。
*トイレ付き普通車両は現在の4号車から、12両編成では6号車に変更されます
それにしても。
中央線快速列車が走る各駅では現在、ホームの乗車位置変更たけなわといった感がありますが、駅によってはホームのえらい端っこに停車したり、他線との乗り換え口がかなり遠くなったり。
ちょっと不便な思いをしている人も少なくないようです。
それだけに、来春の本格サービス開始が待ち遠しいですね!