来年10月で、開業60周年を迎える東海道新幹線ですが、記念すべき年を前に、開業以来親しまれてきたワゴンによる車内販売が、この10月31日で終了します。

また、東海道・山陽・九州新幹線の車内に設置されている喫煙ルームが、来春をめどに順次廃止されるというニュースが先日発表されたのも、記憶に新しいかと思います。

もっとも、東北新幹線などほかの新幹線ではとっくに全面禁煙となっていて、そう遠くない将来には、すべての新幹線の車内で、タバコを吸うことはできなくなることに。
一方のワゴン販売も、東海道以外の新幹線、さらには在来線の特急などについても、区間や時期、列車によってはワゴン販売を取りやめており、いずれにしても、鉄道の車内で享受できるサービスは全体的に縮小傾向にあるといえるでしょう。
ホント、食堂車とかビュッフェ、車内公衆電話があったという話を聞くと、正直、隔世の感があったりしますよね。

東海道新幹線の車内販売で人気を博した「カチンコチンアイスクリーム」や、本格的な味わいが楽しめるドリップコーヒーなどは、今後、駅のホームの自販機を拡充するそうで、ファンはそれを利用すればいいだけの話かもしれませんが、人によっては、いちいち席を立って、停車時間をみながら買い物するのを面倒に感じ、利便性が格段に落ちてしまうと思うかたもいらっしゃることでしょう。

私個人としては、もとよりタバコは吸わないので喫煙ルームの廃止は直接の影響はないし、ワゴン販売にしてもどちらかといえば、声かけのタイミングを逃すことがしょっちゅうで、昔からあまり利用したことがありません。
まあ、ふるさとが東北ということもあって、東海道新幹線自体もほとんど利用してませんし、評判のアイスも、いただいたことがあるのは1~2回かな? というレベル。
実は帰省も最近はもっぱらダンナが運転するクルマばかりで、東北新幹線も縁遠い存在になってますが…。

でも、鉄道好きとしては、サービス縮小の話を聞くと、やっぱり寂しい気持ちになりますね。
各地に走っている、いわゆる豪華列車に乗れば、それこそかつてのビュッフェよりもはるかにレベルの高い、贅を極めた飲食が堪能できたり、大きな窓からの景色を楽しみながらゆったりとした座席でくつろぐことが可能になるのかもしれませんが、そこまで求めなくても、ささやかでいいから、非日常体験が味わえる。
それが、旅の醍醐味というものではないでしょうか。

コストの問題は外せませんが、列車に乗る楽しさを味わえるサービスは少しでも残してくれればありがたいです。