私にはアイデアなんて浮かばないよ。
自分には才能ないもん。
過去にこんな答えを耳にしました。
実際、相談を受けたことも4.5回あります。
そこで、
アイデアの源についてお伝えします。
早速ですが、結論から言います。
アイデアは、
「経験」から生まれるんです。
とは言ってもなかなかイメージできない。
ひとつ例を出しましょう。
「飲み会の場を和ませる一発芸ってなんかある?」
パッと浮かんだ方は凄い!
浮かんだ方も、そうでない方も、
アイデアの発想メカニズムについて、確認していきましょう。
【アイデアの源】
アイデアが必要となった時、
脳は過去の経験から、必要とされるアイデアに近いものを引っ張り出してきます。
つまり、脳の中で会議があるんです。
前頭葉「飲み会でオモロい一発芸ってなんかある?」
側頭葉「えー?ちょっと待ってな。探してくる!」
↑こんな感じ。
そして、出て来たアイデアの組み合わせや結び付けを変えて試行錯誤。
「うーん」と悩んで悩んで、前頭葉が「おっけー!」と許可を出すと出力。
つまり、
「アイデアを閃いた」となります。
【閃く時の脳の働き】
脳の仕組みの観点から言うと、
側頭葉に蓄えられている「経験」が、意識を司る前頭葉の方針に従って編集される時、新しいものが生み出される。
【茂木健一郎「脳を活かす仕事術」】
錬金術のように、「0→1」でアイデアが生まれるのでは決してないんです。
「経験」という要素があれば、
誰にだって「創造性」はあります。
ただ、その例え経験があったとしても、脳の「閃き」に気付けるかも重要となります。
考えたからすぐにアイデアが出るという訳ではありませんからね。
実は、その「閃き」はしょっちゅう起こっています。記憶の整理による情報の連結は良くある現象なんです。
ただ、普段はあまり気付けないことも多いかもしれません。
例えば、畏まった会議中には、なかなかアイデアは出ないと思います。
逆に、アイデアが出る時ってどんな時でしょうか?
散歩をしていた時
お風呂に入っていた時
買い物をしていた時
音楽を聴いていた時
友達と話していた時
本、映画を見ていた時
全部、僕の例です(笑)
総じて、どのような状態でいるかお分かりでしょうか?
答えは、
「リラックスした状態」です。
「閃く力」を大きく育む為には、リラックスした状態を作り出すことが大切なんです。
実は、
人間の脳には「いつ起こるかわからない閃きをキャッチする」為の回路があります。
側頭葉にある「ACC(前部帯状皮質)」とその近くにある「LPFC(前頭前野外側部)」がそうです。
ACCとは、面白いことや新しいことを発見した時にシグナルを送る機能があります。
「オモロいことあるで!注目して!」っていう盛り上げ役みたいな感じで情報を発信する役割。
LPFCとは、脳の司令塔の役割。
ACCから送られた情報を元に各神経細胞に指示を送ります。そして、特定の情報に脳を集中させる役割を持っています。
ACC「このネタおもろそうやん!一発芸に使えるかも!」
LPFC「ホンマに?ちょ、それ教えて!考えてみるね!」
この2人の連携プレーが「閃き」を生み出すんですね。
で、彼らが活躍する為には、
「リラックス」している状態が必要なんです。
実は、アメリカの会社の会議は、週末(金曜日)に行われることが多いそうです。
週末に一気に情報を詰め込む。
そして、土日は思いっきり遊ぶ。
バカンスに行ったり、
ホームパーティをしたり、
趣味のバスケットボールを仲間と楽しんだり、
キャンプをしたり、
で、また月曜日からお仕事。
え?何が関係あるの?
もうお気付きの方もいるのではないでしょうか。
週末に「情報」を詰め込み、
土日(休み)に思いっきり遊ぶことで、
脳のリラックスした状態を作り出す。
つまり、アイデアが湧きやすい状態を
仕組みとして作っているんです。
上手いですよねー!
例えば、
Googleの会社の様子はこちら。
http://www.j-cast.com/kaisha/s/2012/05/03131026.html
まるで会社じゃないみたい。
クリエイティビティの原点はここにあるのかも。
また少し外れますが、
皆さんが良く知るAKBの産みの親。
http://www.earthinus.com/2011/02/akimoto-yasushi-idea-method.html
アイデアを生み出しやすい仕組みを
創ってしまうこと。
それがアイデアの源かもしれません。



