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この本は運命的な本である。

わたしと同じ職業で、同じ病名をつけられ、ほぼ同じ薬を、ほぼ同じ期間飲み、同じ医師に影響を受け、自ら断薬し、その後ライフスタイルを180度変え同じような食生活を選択する。断薬した時期も同じであり、本を出版したのもほぼ同じ、この本の著者のほうが一年早く本を出している。

 

大きく違う点は、著者はわたしより10歳上で、ミュージシャンとして商業的にも成功した有名人である点。向精神薬中毒になる前にアルコール中毒の問題を抱えていた点。わたしは断薬後に内海聡医師を知ったが、著者は断薬前に知り合っている点だ。

 

そして、幸運なことに著者もわたしも断薬に成功したという結末。なので向精神薬、麻薬覚醒剤、アルコールなどで苦しみ、止めようと思っている方は是非とも参考にして欲しい本である。この本は、向精神薬とともに、自身のアルコール依存症についても赤裸々に書かれていて、アルコール中毒の恐ろしさがこれでもかというくらいにわかる内容にもなっている。わたしの本は、主に向精神薬と精神医学、精神保健福祉の問題点を扱っているので合わせて読んでいただければ幸いである。

 

「精神薬やめたら病気が治った」永野哲嗣著

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世間では麻薬覚醒剤、大麻など違法薬物は執拗に取り上げられ問題視されるが(それでも薬物依存者に寄り添った支援がなされているとは思わないが)、合法かつ同じ法律で取り締まられている精神科などが出す脳に作用する、抗精神薬、抗うつ薬、精神安定剤、てんかん薬、睡眠薬などを総称して言う向精神薬は、警察はほとんど取り締まろうとしない。夥しい人が死亡したり、自殺したり他殺しているにも関わらずである。飲酒運転は厳しく取り締まられるようになった。ところが向精神薬の普及で心療内科などに車で通う人が増え、明らかに向精神薬の影響でボーッと車を運転しているにも関わらず、それが原因で違反切符を切られたという話は聞いたことがない。

 

それくらい、この向精神薬の問題は、大問題が問題として認識されていないという性質の社会問題である。その原因として、日本のテレビ新聞などのメディアの大スポンサーは製薬会社であり、たとえ効果がなく多くの人が死亡している事実が判明したとしても、テレビや新聞はそういう記事が書けないという商業体質が間違いなくあるとわたしは思う。

 

そして行政や立法などの政治であるが、製薬会社は多額の政治献金を政権与党及び政府に行なっていると思われ、それを追求する側の野党にも同様に行なっていると思われる。そして長年、土木や原子力などの利権を批判してきた野党リベラル勢力は、その対案として医療・福祉に予算を割くべきだと主張してきたので、そこに目をつけた製薬会社は野党やリベラル勢力にも肩入れし病院づくり、介護施設づくり、心療内科づくりを行なった。それらは21世気になって土木や原子力をはるかに上回る巨大利権になっていると言っても過言ではない。なぜならそういう施設に必ず薬物療法という健康に相反し国の予算を食い潰して製薬会社だけが儲かるという仕組みが組み込まれているからである。新型コロナウイルスの騒ぎを冷静に見ればそれは一目瞭然であろう。

 

残念ながら、こういうことに気がつくのは、実際に薬害で苦しみ生死の縁を彷徨った人でないとわからないかもしれない。自分の面倒を見てくれ、攻撃的な社会や世間から守り、不安や憂鬱、不眠などを忘れさせてくれる、医師、看護師、精神薬がまさか敵であることはなかなか気づかないからだ。厄介者の面倒を医療や福祉にみてもらっている家族や友人はなおさらのことであろう。

 

だからわたしは、まず事実を知って欲しいと思うのだ。この本にも取り上げられていた内海聡医師の本もそうなのだが、以下の本も参考にして欲しい。

 

「心の病」はこうして作られたー精神医学「抑圧」の歴史 小倉譲 著

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