パッティングのデータ解析のお勉強(その1) | ジュニアゴルフ アジアジュニアゴルフ協会 吉岡徹治オフィシャルブログ Powered by Ameba

パッティングのデータ解析のお勉強(その1)

アメーバ「パッティングの関するデータの数値についての説明」

 みなさんこんにちは!今度、トラックマンのデータ解析にパッティングがようやく
 アップデートされました。

 これを機会に一度パッティングのデータ解析に関して詳しく勉強したいと思ってい
 ます。

  てんとうむしトラックマンパフォーマンスパッティング



 で、マーク金井さんとか、「EVEN GOLF」の松尾さんとかに電話で色々レクチャー
 を受けているのですが、何せパッティングのデータに関しては、なかなか情報がない
 んですね。

 そこで、まずは、ネットで勉強してみて、キャンプでもデータを集めてみて、その
 上で専門家に詳しくアドバイスを受けることにしました。

 最初に、パッティングのデータに関しての用語のお勉強からです。英語のサイトを
 見ると、一番詳しいのはこのページですね。まずはパッティング解析の「Quintic」の
 ホームページを見ることにしました。

 てんとうむしQuintic ball Roll



アメーバ「パッティングのボールの方向性は92%はフェースの向きで決まる!」

 さてパッティングの用語解説です。早速、原文を訳していきましょう。
 ※多少の誤訳は目をつぶってくださいね。

◎フェースアングル

 まずは、「パッティングのボールの方向性は90ー92%はフェースの向きに影響される!
 (ただし、インパクトロフトが2度でフェースのセンターで打った場合)」とあります。

 そのパッティングのフェースの向きは、例えば2.5mのパッティングでフェースの向きが
 2度開いた場合に1.5mもカップからずれてしまいます。この場合に少なくともフェースの
 向きは1度以内でないとカップインしません。

 また、4.5mのミドルパットの場合には、フェースの向きはスクエアな向きから0,5度以内
 の誤差でないとカップインしない計算になります。

 人の目で0.5-1.0度のフェースの向きを正確に合わせるのは難しい。2.5mを超えるパッテ
 ィングがいかに難しいかはPGAツアーのスタッツを見ても明らかです。

 【PGAツアーのスタッツ】
 1.5m以内のパッティングの1パット率は50%上でトップクラス

 1.5-3m以内のパッティングの1パット率は30%でトップクラス

 3m-4.5m以内のパッティングの1パット率は14%でトップクラス

 4.5m-6.0m以内のパッティングの1パット率は8%でトップクラス

  てんとうむしPGA tour Stats ONE-PUTTS



◎フェースローテーション(※トラックマンではこのデータはありません)

 フェースのローテーションは、インパクト前後の高速カメラでの写真の6フレームくらい
 を比較してみます。

 フェースロテーションが多めの場合(49度/1秒間)を例にとると・・・この場合には
 ボールのポジションが重要になってきます。

 データを見るとインパクトの30cm手前では、フェースは0.5度オープンで、インパクト 
 後の30cmでは、0.5度フェースはクローズになっているからです。

 フェースローテーションが多すぎると、インパクトでスクエアにフェースを合わせるこ
 とが難しくなります。また、ボールの位置によっても左右されますので、日によっては
 入らなくなることもあります。

 フェースローテーションが増える原因としては・・・

 ・上半身の前傾姿勢がアップライト過ぎてフェースがローテーションしがちになる

 ・腕のローテーションが多すぎる

 ・手首でパターをフリップしている(インパクトで手首を使って弾いいている)

 ・パターの振り子の支点が低すぎる(手首や肘で操作さずに上半身でストロークする)
  

 ・フェースバランスか?トゥーが下がるパターか?(パターの構造の違い)

 どのパターを選ぶかで違ってくるので、各自のスタイルの合わせたパターフィッティング
 が重要です。



アメーバ「1つの支点でストロークする(単一振り子運動)が望ましい!」

 ◎アタック・アングル

 パッティングは、1つの支点でストロークすることが出来ます。※単一振り子運動
 でも、場合によっては、2つや3つの支点による振り子運動になる場合もあります。

 当然、1つの支点で振ることができる「単一振り子運動」が一番シンプルで、「アタック
 アングル」も一番安定しています。

 パッティングに青ける「アタック・アングル」は、ボールのポジションによって決まり
 アッパーか?ダウンブローか?最下点('Low Point'という)で打つかの3つに選択され
 ます。

 
 パッティング中に、横方向の動き(スウェイ)をすると、この振り子運動の支点が2ない
 し、3つに増えることになり、当然「アタックアングル」に影響が出てきます。

 ですから、最下点から0.5−1.0度以内のアタックアングルでインパクトすることを推奨
 しています。

 特にダウンブローにインパクトしてしまうと、打ち出し角度やスピン量に影響が出ます
 し、地面からの摩擦の影響も受けやすくなるのでパッティングでは、極力避けた方が
 いいということになります。

 具体的には、ショートパットでは、手首や肘でパターを操作せずに、上半身で支点を
 上げてストロークすれば、支点が1つになり「アタックアングル」が安定するはずです。
 
 


 ◎クラブフェース・ツイスト(ねじれ)(※トラックマンではこのデータはありません)

 インパクトで、フェースの向きが出れくらいねじれたか?もボールの転がり
 に影響されます。
 
 重要なことは、パターに入っている線は、必ずしも重心位置に入っているわけでは
 ないということです。重心の位置で打たないとフェースはねじれやすくなります。

 これ以外にもパターフェースのねじれに影響する要因として・・・

 ・ ヒッティングポイントが0.5cm以上パターの重心位置からずれる

 ・インパクトやボールが転がり始めた時にで何か?大きなミス(エラー)が起きる

 ・重要なことだが、パターによってヒールやトゥで打つと転がりに違いがある

 ・クラブフェースのローテーションの度合いもヘッドのねじれに影響してくる
  ローテーションのスピードによっても変化する?

 また、パターフェースの上っ面で打つか?下の方で打つかによっても影響がある
 ようです。


 


アメーバ「 ”全てのパットはストレートパットである、それがいかに曲がるラインであっても”」

 ◎クラブヘッドスピード/インパクト比率(※トラックマンではこのデータはありません)
 
 パッティングのインパクトにおけるクラブスピードは、プレーヤーによって
 簡単に決めることができる要素です。

  1.5mのパッティングを10回行えば、ヘッドスピードは0.2m/sなどと決まってきます。
 その速さは、ストローク中のテンポやテイクバックの大きさ、さらにはインンパクト
 時の加速度によって決まってきます。

 特にヘッドの加速の状態は、加速か?減速か?等加速か?の3つに分かれます。ここで
 必要以上に加速することは必要ありませんが、その原因とすれば

 ・小さすぎるバックスイングから強く加速しすぎる

 ・テンポやリズムが悪い

 ・肩の動きが悪く、手首でうまくごまかして打っている

 ・最下点にボールを置いていない(ボールはアークの最下点に置くことが望ましい)

 また、聞きなれない「インパクト比率」ですが、これはトラックマンで言うところの
 「スマッシュファクター」です。パターヘッドスピードに対するボールスピードの
 割合を数値で示したものです。

 Impact Ball Speed (6.26mph) / Impact Club Speed (3.82mph) = 1.64

 これは、パターの種類やボールの位置、クラブヘッドの加速の具合やグリップの力
 の入れ具合によても変わってきます。他にもフェースのどこで打ったか?などなど
 いろんな要素が関わってきます。

 でも一番重要なのは、パターの「スイートスポット」で打つことを心がけることです。
 そうすればエネルギーが効率よく伝わりいい転がりになることは間違いありません。

 ”全てのパットはストレートパットである、それがいかに曲がるラインであっても”

 ”ほとんどの3パットは、グリーンのラインの読み間違いから起きるのではなく、グリ
 ーンのスピードの読み間違いから起きるのである(ベン・クレンショー1981)”