なぜ日本人選手はハイスコア争いが苦手なのか? | ジュニアゴルフ アジアジュニアゴルフ協会 吉岡徹治オフィシャルブログ Powered by Ameba

なぜ日本人選手はハイスコア争いが苦手なのか?

アメーバ「アジアンツアーのQスクール日本選手シード獲得は一人のみ」

 おはようございます。アジアンツアーのQスクールのファイナルステージが
 昨日終了しました。

 だいたい予想通りのカットラインは35位タイまでの14アンダーというハイ
 スコアの争いになりました。トップは、最終日に1日だけで-10、と-9で
 まくってきたオーストラリア人の二人の選手が−28!という結果でした。

 ※トップ6の選手は次週のSMBCシンガポールオープンに出場ができます。

 ※これはアジアンツアーの歴史の中でも3番目のロースコアのようです。

 今回、ファーストステージに出場した日本人選手は56人、ファイナルに進ん
 だのは12人、ファイナルから出場した5人を合わせて17人がチャレンジしま
 下が、残念な結果でした。(※亀代選手のシード権獲得はもちろん別として)



 私がアジアに来て以来日本人選手が1人しかシードを取れなかったのは記憶の中
 では初めてですね。

 結果的には今年から会場が、バンコクでも最も優しくてスコアの出る?コースに
 変わったことで日本人選手がハイスコア争いについていけなかったということに
 尽きます。

(スワンナプームGCはスコアが出て気分がいいコースとして日本人会のコンペ等に
 人気のあるコースと言われています。)

 ということで、今日は、「なぜ日本人選手はハイスコア争いが苦手なのか?」につ
 いて考察したいと思います。 

てんとうむし「「Qualifying School Final Stage presented by Sports Authority of Thailand」 



アメーバ「日本は耐え忍ぶことを美徳としている?海外はハイスコアこそがプロのゴルフ?」

 アジアのジュニアの試合に来て上がって来たジュニアに親御さんたちが聞くのは
 スコアではなくて「バーディーを幾つとったか?」です。
 
 バーディーをたくさん取れる子を持ち上げる傾向にあります。対する日本では、 
 スコアを幾つにまとめたか?が重要視されます。なので、日本のトップジュニア
 には、ショートゲーム巧者が多く、ショットメーカーは数えるほどしかいません。

 また、そうなる背景として日本アマを始めメジャーの試合ではコースのセッティ
 ング自体も、ラフを伸ばしてグリーンを硬くし、容易にはパーオンさせず、パーで
 しのぐことを「美徳」とする傾向にあります。



 選手たちもグリーン手前をあえて狙ってそこにボールを置いてからきっちり寄せて
 パーを取れるように練習を積みます。それはそれでゴルフの基本ですが、さらにプロ
 になったらショットの精度を磨いていかないといけません。

 ジュニア時代からそうやって育ったので、コースセッティングが難しい方が自然と日本
 人選手には優位になるような気がします。

 しかし、今回もそうですがアジアの下部ツアーなど来てみると普段のコースセッティン
 グとたいして変わらず、とにかくスコアを伸ばさないと上位にいけない試合もアジアに
 は多いのが現状です。

 今回のファイナル通過選手もそういったコースセッティングとハイスコア争いに慣れ
 た選手たち、タイ人が9人、韓国人が7人、米国人が6人、オーストラリア人が4人
 が上位を占める結果となりました。



 アメーバ「出場した日本の選手たちに感想を聞いてみると・・・」

出場した日本の選手たちに感想を聞いてみると・・・

「同じく組の米国選手(William CANNON )が10mくらいパットを5回決めて来て8
 アンダーには参った・・(彼は-16でシード獲得)」

「日本のQTのプロより全然飛ばそうとする。日本のQTの選手はとにかく飛ばない?
 (飛ばさない?)(一緒に回ったSihwan KIM 選手も-20でシード獲得)」

 と通過した選手たちのアグレッシブなプレーにちょっと押された感じがします。
 (あと19歳と言ったら「ベリーヤング!」と驚かれたとか?笑)

「最悪のスタート(パー・パー・ダボ)で気持ちが乗り切れなかった」

 ということでした。

 このスワンナプームGCであと数回はQスクールを開催するでしょうから、次回まで
 に対策を練る必要があります。来年は4日間で16アンダーは出さないと通らないで
 しょう。

 


 アメーバ「今回シード権を獲得した選手たちのコメントや経歴を紹介します。」

 トップは、ベテラン45歳のリチャード・グリーン去年のヨーロピアンツアーを
 21試合プレーしていて、2万ドル差でシード権を逃した(121位)ヨーロピアン
 ツアー3勝、全英オープンも4位の実績があります。

「世界は人の不幸に対して奇妙な形で応えてくれるらしい。去年から新しいコーチと
 契約して数週間練習して来た成果が今回出た。去年ヨーロピアンツアーのシード権を
 失ってがっかりしていたが、また今年は忙しくなりそうだ。」-リチャード・グリーン



 プレーオフで惜しくも負けたトッド・シノットはオーストラリアの練習場でパート
 タイムでボール拾いをしながらプロを目指している選手。アマチュア時代はナショ
 ナルチームに所属し、去年のオーストラリアツアーのQTも2位で通過している実
 力もあり将来を嘱望されている選手

「今回、シード獲得を目標に来たけど達成できた嬉しい。先週も韓国や中国で練習して
 来たからね!今年は、アジアのいろんな国でゴルフができることを楽しみにして
 いるよ。プレーオフでグリーンに負けたのは残念だけど彼を目標に頑張ってみようと
 思っている。」-トッド・シノット(豪州)



 マレーシアのベン・レントン等アジアンツアーですでに複数回勝っていて今回、
 再シードを狙って来た選手たちもいます。

「最終日は優勝を狙っていたんだけど-25でも満足している。今年はツアー3勝目を
 目指してツアーをプレーしようと思っているんだ。」-ベン・ラング(マレーシア)



 去年トップ通過した韓国のチャンイークンは、2016年シーズン13試合に出場して
 95位と振るわず、再び今年Qスクールを受けて-20の8位タイで通過しました。



 その他の上位選手たちは・・・

「今回2度目のチャレンジでアジアンツアーのシードが取れて嬉しいね。実は去年も
 チャレンジして失敗したからね。ということで、今シーズンはアジアンツアーを
 プレーすることになるけど、マジは、気温と湿度を克服しないといけないと思って
 いるんだ。実際、今週も暑くて大変だったし・・・でも、自分で初めて-20以上
 出せたから自信にもなったよ。今シーズンが楽しみだ!」Zheng Ou-yang(中国)



「2012年に手首を痛めてツアーカードも失ったこともあり、今シーズンは練習も控えめ
 にやっていたんだ。怪我を直すのに時間がかかったけど、ようやくQスクールに間に
 合った。最近はゴルフに対するアプローチも自分なりに変えて今回は新しいチャレンジ
 だったんだけどうまくいったよ。2017年は飛躍の年にしたいな!」シン・スージャン

 と選手の経歴やコメントも様々ですが、アジアのレベルも上がって来ていることは
 わかりますね。韓国だけではなく、オーストラリア、タイも日本の好敵手になりそう
 な流れです。

 ジュニアの世代からアジアのライバルとの戦い方を覚えていってくださいね!

 ※記事&コメント、写真はアジアンツアーHPから抜粋しました。

てんとうむし「「What they said | Photo Album | Rd 4 Results」 



















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