トップジュニアのデータを測定してみました (その1小斎平くん) | ジュニアゴルフ アジアジュニアゴルフ協会 吉岡徹治オフィシャルブログ Powered by Ameba

トップジュニアのデータを測定してみました (その1小斎平くん)

アメーバ「日本アマで2位になった中島くんや4位の坂本くん、小斎平くんのデータを検証してみる」

 週末のキャンプで3日間、ジュニア達と一緒でした。キャンプにいつも来てくれ
 ている中島くんや坂本くん、小斎平くんたちのデータを測定してみました。

  ジュニアのスイングやデータ解析を始めて5年もトラックマンやフライトスコープ
 を使っていますのでもうどのデータを組み合わせて見たらいいにかすぐに分かりま
 す。

 今回はトップジュニアにはどんなデータの特徴があるか?これから上位を目指すほ
 かのジュニアたちとはどこが違うのかを検証してみます。




アメーバ「関西のトップジュニアの精度はどれくらいなのか?」

 今年は、ミズノクラシックや、中日クラウンズなどプロの試合にもたびたび
 出場している関西のジュニアの小斎平くんですが、最近調子が上がらないらし
 く珍しくアドバイスを聞いてきました。

 いままで何も言わなかったのですが今回は三日間ラウンドについて歩いたり
 ハーフを一緒にラウンドしたりしました。

 


 データから見ると彼のスイングはドロー系のボールを打つ特徴がみられます。

 以下のデータは5アイアンの数値です。

 まずは飛距離やスピン量、方向性などに目がいきますが、専門的には以下の 
 3点に注目しました。(※スイングプレーン3点セットと呼んでます)

【スイングプレーン3点セット】

 スイングダイレクション(Swing DIR) 0.2 & 0.1

 アタックアングル(Attack Angle)   -2.6 & -1.0

 クラブパス(ClubPath)       +2.1 & 0.8

 です。

 スイングダイレクションを見ると完全なスクエアスイングで、ダウンブローに
 打つ分だけクラブはインサイドから当たっていることが分かります。




アメーバ「アイアンショットは正確なマシーンのようなインパクト」

 この状態でフェースアングとクラブの軌道の関係から理論値のボールの回転
 を見ると(※スピンアクシス3点セットと呼んでます)


【スピンアクシス3点セット】

 フェースアング(Face Angle) +1.0 & +0.2

 クラブの軌道(Club Path)   +2.1 & 0.8

 理論上のボールの回転方向(Face To Path) -1.0 & -0.6

 ※マイナスは回転軸が左に傾いていることを表すので軽いドロー回転する
  ことになります。

 さらに

 実際のボールの回転方向(Spin Axsis)+3.4 &  0.2ですのでストレ
 ートかフェード回転しています。

 一般にフェースアングルの数値は、クラブパスの数値よりも小さい方がいいと
 されていますが(Face Angle  < Club Path)
 
 例えば小学生のデータだとかなりの横振りですので

 Face Angle 3~5度、Club Path 6~10度くらいでドローを打っています。

 これがトップクラスの中学生で FaceAngle 2度 < Club Path 4度

 小斎平くんは Face Angle 0.2度 < Face Angle 1.0度 または
 ClubPath 0.8度 < ClubPath 2.1度 というすごい精度です!!

 ゼロコンマいくら?くらいの精度で角度をコントロールしてしながらまさに正確
 なマシーンのようなインパクトでボールを打っていることになります。

 ここまで数値を管理しているジュニアはあまり見たことがない。数値を見る限り、
 彼のアイアンのコントロールは素晴らしいですね。



アメーバ「ドライバーのアドレスとスペックのズレが不調の原因か?」

 これがドライバーショットではどうでしょうか?

 データで見るとまずはスイングプレーンの3点セットで

【スイングプレーン3点セット】

 スイングダイレクション(Swing DIR) 3.3度

 アタックアングル(Attack Angle)   1.8度

 クラブパス(ClubPath)       1.6度

【スピンアクシス3点セット】

 フェースアング(Face Angle)   1.9度

 クラブの軌道(Club Path)     1.6度

 理論上のボールの回転方向(Face To Path) 0.2度




 でほど完璧なストレートドローボールヒッターです。この状態で芯にさえあた
 れば真っ直ぐなボールは飛ぶはずです。

 さらに実際のボールのスピンアクシスを見るとは4.6度でややヒールに当たった
 のか?ややフェードしていました。ちょっとバランスを欠いているか・・・
 



 さらに実際にコースに入るとアドレスで右サイドが被っていてフェードボールを
 打つような構えになっています。

 このまましっかり打つと左にOBですので、本能的に下半身を早めに開いてつかま
 りすぎないように調整しています。



 結果・・・

 もともとフェースを開いて当てることが身についているわけですからフェースが
 開いて当たった左サイドからフェードがかかるのでコースではこすって飛ばない
 フェードや右に出てからのすっぽ抜けの球になっていました。

 なのでドロー系の自分のスイングにあったアドレスにするよう微調整をさせて
 ましたが、こんどはシャフトがややアンダースペックで柔らかすぎて必要以上に
 ドロー系の球のスピンやボールがねじれたりします。

 本来72m/sくらい出るボールスピードもシャフトに合わせて打つので68~69m/s
 くらいしか出てませんでしたので、日本アマでも調子の上がらなかった原因はこ
 のへんにあるかもしれません。

 ちょうどヨネックスのフィッティングチームが来ていましたので彼らからも
 アドバイスももらいながらの調整となりました。(もっと中本調子のシャフトが
 いいのではないか?とのことです。)
 
 でも、ショートゲームもパターも一級品ですからちょっとドライバーさえ調整すれ
 ばアンダーパーはいつでも出るはずです。

 夏の日本ジュニアまでに調整してまたキャンプに足を運んでくださいね!

てんとうむし詳細→AJGAサマーキャンプエントリーはこちら

PS

ヨネックスのフィッティングチームがの皆さんありがとうございました。