小学校の先生を辞めてプロキャディーになってマスターズ優勝! | ジュニアゴルフ アジアジュニアゴルフ協会 吉岡徹治オフィシャルブログ Powered by Ameba

小学校の先生を辞めてプロキャディーになってマスターズ優勝!

アメーバ『ジョーダン・スピースを支えたグレラーの決断』

 今年のマスーターズは、ジョーダンスピースが初日からのリードを
 守って21歳7ヶ月での優勝を果たしました。

 今シーズンに入って好調を維持しての優勝は見事でした。私も6年前
 の全米ジュニアで彼を見ていましたから、短期間にこんなに成長する
 ものかと灌漑深いものがありますね。

てんとうむし詳細→2009年全米ジュニアのまとめです


Junior Extra 2009: U.S. Junior Recap


 さて、ジョーダンは2009年に15歳で全米ジュニアを優勝するのです
 が、その2年後17歳で再び優勝しました。 17歳以下のNO.1を決める
 全米ジュニアの複数回優勝はタイガー(3回)以来の快挙でした。

 その時、はじめてキャディを務めたのが写真のマイケル・グレラー氏で
 した。

てんとうむし詳細→2011年ジョーダン・スピースがタイガーウッズ以来の偉業を達成!



 グレラー氏は、この時はまだ小学校の数学と理科の先生、夏の休暇を利用
 してジョーダンのバックを担いでいたんです。

 実は、ゴルフのシングルハンディキャップの腕前のグレラー氏は、趣味で
 アマチュア選手のキャディを買って出ていたようで、2010年のUSアマ
 ではジョーダンの親友のジャスティン・トーマスのバックなども担いで
 いました。

 翌年のUSジュニアでは、別の選手バックを担ぐ約束をしていたのですが、
 その選手が手首の怪我で二週間前にキャンセル。そこにトーマスからの
 紹介で、ジョーダンのバックを担ぐことに急遽決まったようです。

「あの時のことは昨日のことのように思い出すよ!ジョーダンからバックを
 担いで欲しいって電話があったんだ。」

 ジュニアの最後の歳に、連覇を狙うジョーダンのバックを担ぐとあって
 緊張したグレア氏は、最初の10番ホールのセカンドの距離を間違って
 1番ホールの距離をジョーダンに伝えたようです。

 そこで笑い飛ばして「ぼくはレーダーで飛びたいんじゃなくて二度目の優勝
 をしたいんだ!」と話し、二人は意気投合してタイガー以来のUSジュニアの
 二度目の優勝を果たすのです。

てんとうむし詳細→Becomes Second Multiple Champion


 


アメーバ『教師を辞めてプロキャディーの道を選ぶ!』
 
 その後たびたび大きな試合のキャディーを頼まれるようになったようで
 さらに2012年に19歳でジョーダンがアマチュア世界NO.1となり
 大学を中退してプロ転向をする時に、1年間を通しての帯同キャディーを
 頼まれることになります。

「自分が調子が悪くなった時もあるから、1年間一緒にツアーに出てくれる
 誰かを探していたんだ。マイケルとは友人だったから決めて電話するにも
 迷わなかったよ。」とジョーダン。

 そこでグレラー氏は研修休暇を1年間取って、ジョーダンと一緒にツアー
 に出る道を選びました。

てんとうむし詳細→Greller's decision to caddie for Spieth pays off



 2013年シーズンに推薦出場で出たプエルト・リコオープンで2位、その後
 の上位に食い込み早々とコンテンポラリーメンバーの資格を取って、その
 年「ジョンディークラシック」を初優勝。

 プロキャディー仲間からいろいろ教わりながら、持って生まれたキャディー
 のセンスもあったようで、プロ転向後二人は快進撃を続けました。

 結局プロ転向1年でフェデックスカップし出場するなどトッププロになった
 ジョーダンにさらにキャディーを頼まれたグレアーは、その年に教師の職
 を辞してプロのキャディーとなることに決めたようです。

 実は幼稚園の先生をやって支えていた彼の奥さんもずっと夫と離れ離れに
 なる生活ではなく、先生を辞めてツアーに胎動する生活を選んだのです。

てんとうむし詳細→Michael Greller's Wife to Join Him on the PGA Tour

「もし、ジョーダンが10年以内にマスターズを勝つようなことがあれば、
 あなたもその場に居たいでしょ。だから私も一緒に行く道を選んだの。」

 と夫婦揃っての決断でした。

 そして今年のジョーダンのマスターズ初優勝・・・

 グレア夫婦の熱い思いが伝わって来そうな優勝で、同時に教師を辞めてプロ
 のゴルフの指導者の道を選んだ私も、幼稚園の先生を辞めて私についてきて
 くれた妻も含めてグレア夫婦と人生が被ってしまいました。

 どこかで思い切ってその道を選べばきっと道も開けてくるんでしょうね。

 ゴルフの道は保険や補償のない一本道ですが、その道を選ぶ若い選手を
 これからも応援してあげたいと思っています。