JGTOの新しいシード権制度に多くの疑問と質問が殺到した?
![アメーバ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/344.gif)
「大家早安!我来到台湾」
台湾を経由してタイに移動中です。今日は台北のカフェから国内のトーナメン
トの気になる話題をアップします。
一昨日で日本の来シーズンの優先出場権を決めるQT(クウォリファイトーナメ
ント)が終了しました。
今回から規定が変わり上位35名に絞って優先出場枠が与えられるとのことでし
たが試合後のガイダンスでは喧々諤々の議論となったようです。
まず、今年大きく変わったのは記事にもあるように「シード選手」と「第2シード
選手」に別れたことです。
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
賞金ランキング上位60人が年間を通じて出場できる「シード選手」文字通り1年間
を通じて全試合に出場できる権利を有する選手です。
「第2シード選手」は、賞金ランキング61位から75位までの15人の選手。昨年
までの70人の「シード選手」が多すぎたとしてそれを60人に減らす代わりに今回
「シード」を外れたこの15人の選手に救済を与えました。
この「第2シード選手」に今年シードがなくてQT(クウォリファイトーナメント)
から上がって来た上位35人の選手(これを便宜上「QT選手」と呼びます。)を加
えた選手たちの獲得賞金による入れ替え順位(「リランキング」と呼ばれる)の結果
で「リランキング」上位の選手にも後半の出場権が与えられます。
だいたい7月、9月と「リランキング」が適用されて優先出場順位は入れ替わります。
でも、春先は130人近く出場枠のあった試合も実際に秋以降になると日も短くな
り1試合あたりの出場選手枠は100人、90人と減ってきますので、前半戦のリ
ランキングの上位選手でも出られる選手は限られています。秋以降に「第2シード
選手」と「QT選手」たちの枠は10人~20人枠があるかどうかですね。
現在のシード権システムは「シード選手」にかなり有利になっているのは否めませ
ん。事実毎年QTから新しくシード権を確保する選手は10人といないのが現状でし
た。
![アメーバ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/344.gif)
ここに今年新設された「準シード選手」という枠ができて現場の選手達からは疑問や
質問、さらには制度に対する不満が一気に溢れてきたようです。
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
この「準シード選手」は、さらにトーナメントの賞金ランキングの75位~100
位の選手に「QT選手」に次ぐ優先出場権を与えましょうという新たな救済策です。
※「QT選手」が23番目、「準シード選手」が24番目、さらに「QT36位~90位
の選手(これを便宜上「準QT選手」と呼びます。)」が25番目の優先出場順位と
なります。ちなみに「準QT選手」は55人です。
ということは、「準QT選手」は、実際「シード選手」60人+「第2シード選手
(15人)+QT選手(35人)+準シード選手(25人)」を加えるてトータル
135人となりさらに出場順位はその下の136人目以降ということになります。
※昨年まではシード選手70人+QTの順位36人目でしたから106番目以降でし
た。制度が変わってQT上位の選手の出場枠が大きく下がったことに不満が溢れま
した。
「これに永久シード選手や招待選手、主催者推薦選手などを加えると?QT36位以降
の選手(準QT選手)にどれだけ出場枠が回ってくるのか?」
「ファーストから、ファイナルQTまで何ヶ月も必死にやってきてこの出場順位ではQT
やること自体に意味があるのか?」
「シード落ちした60位以降の選手(第2シードおよび準シード選手)も、同じ条件で
QTを受けさせたらたらいい!」
と喧々諤々の議論の場となったようです。
特に「準シード選手」が「QT選手」に優先して入ってくることはちょっと疑問です
ね。ガイダンスの場で出た「シード落ちした60位以降は、QTを同じ条件で受けた
らいい」と言う意見は一理あると思います。
さらに、QTのファイナルまで進んだけれども決勝ラウンドの90人に残れなかった
選手たちの扱いに関しても疑問があるようです。
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
![アメーバ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/344.gif)
「第2シード選手」と「準シード選手」に枠を与えた関係でファイナルQTまで進んだ
ものの決勝に残れず”ファイナルの予選落ち”をした91位~188位の選手たちが
「チャレンジツアーにすらろくに出られないのではないか?」と言う状況になったと
いうのです。
レギューラーツアーがない週には「第2シード選手(15人)」や「QT選手(35人)」
、「準シード選手(25人)」がチャレンジツアーに出場したいでしょうから、それに
QT36位以下の「準QT選手(55人)」を加えたらすでに120人です。
昨年まではQT90位以下の選手たちでも全員チャレンジツアーの出場資格があり
ましたから「これでは今年はファイナルに残った意味がない?」ということで不満
となったようです。
また、賞金の配分にも疑問があるようで、チャレンジツアーの最終ホールでバーディ
ーを取ってガッツポーズしたら後ろの順位の選手と賞金が50円しか違わなかった
?と笑うに笑えない話も・・・賞金の総額も重要ですが、最後まで選手がやる気に
なる賞金配分?も大切のようです。
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
一方で「QTの一週間で1年間の出場権のすべてを決めていいのか?」という考え方も
あります。
最近の傾向としてPGAツアーは「QTやQスクールの一週間の結果と一年間ツアーを
戦ってきた選手とを比較するのは難しい、それならばQスクール上位選手は下部ツ
アーのシード権のみを与える」としています。
結果的にPGAのレギュラーツアーシード権は下部ツアーの最終戦の4試合を入れ替
え戦としてそのランキングで決定することになりました。
この制度で人気選手でも必ず下部ツアーから出る事が義務となり、これで下部ツア
ーの人気も盛り上げてスポンサーをより多く確保しようという狙いがあるようです。
![てんとうむし](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/055.gif)
さて・・・
日本も様々な救済を考えすぎて?現状にはマッチしていない制度になってきました。
「シード選手」も60人必要かなども考え直す時期です。(女子ツアーは上位50人)
ツアーの改革や活性化を考えるならば、もっと若い選手や再チャレンジの機会を求
める選手たちがやる気になれるようなQTや出場選手枠を見直す時期に来ているの
かも知れません。