どうやったら第二、第三の松山英樹選手を育てられるのか? | ジュニアゴルフ アジアジュニアゴルフ協会 吉岡徹治オフィシャルブログ Powered by Ameba

どうやったら第二、第三の松山英樹選手を育てられるのか?

アメーバ大型選手育成プロジェクトは成功するのか?

 週明けのゴルフ界は松山英樹選手のPGAツアーの話題で持ち切りでした。

 私も二週間前に「類い稀な才能、そろそろ優勝してもいいころ」とツイッターで
 コメントを挙げていたのですが、今週見事優勝を果たしました。

 彼の才能に関しては、ジャックニクラウスも

「これで彼が、世界でももっとも才能豊かなゴルファーの第一歩を踏み出した事が
 皆さんにも分かってもらえただろう。」

「彼をプレジデンツカップの前から見ているが、いい時期を長くキープしているし
 実にテンポがいい。しかも、いままでの日本人にいない強靭な肉体を持った選手
 だよ。たぶんこれから世界中のトーナメントで優勝するだろうね!」

 とコメントしていてそのポテンシャルの高さを改めて評価しています。

てんとうむし詳細→Hideki Matsuyama looks like the game's next great young player after Memorial win, and Jack Nicklaus agrees



 でも、個人的に気にな事があってそれは・・・

 松山英樹選手が記者に「コーチは誰?」聞かれた時に

「父親が唯一のコーチ、あとは自分。」と答えています。

 さらに、調子が悪くなった時はどうやって調整するの?」と聞かれ

「誰でもない・・・自分で直す。」
  
 とも答えたことです。

 ニクラウスは「そこがまさに彼のいいところだ!」と自分自身がコーチであること
 を褒めていましたが。

 でも、私たちのような指導者の立場からすれば成功例からなにか育成のメソッド
 やノウハウを得られないか?と常々考えていますので、コーチが自分自身という
 のはもったいない話です。
 
 なぜならば、どこまでもコーチが自分自身ということになると、すべて才能のなせ
 る結果となり、そうなると第二、第三の松山英樹選手を育てる育成のシステムの方
 法論が得にくいからです。



 ではどうやって彼のような選手を育てればいいかと考えて、例えば・・・

「ニクラウスがいうようなこれまでの日本人にない強靭な体になりそうな大型選手ば
 かりを集めて育成プロジェクトを作っては?」

 と単純に考えてみたらと思われるかも知れませんが、そういったことはすでに他の
 国で行われていて結果的に失敗に終わっています。

 それは・・・

 台湾で、不動産の会社が投資してゴルフアカデミーを作り、両親がスポーツ選手で
 (ゴルフ以外でも構わない)身長が男子180cm以上、女子170cm以上という
 ジュニアばかりを集めたという話でした。

 男女を問わず大きな選手がお揃いのウェアで試合にきて、それだけでも目立つ選手
 が、さらに合宿生活を送っていて「将来どんなすごい選手が育つのか?」と他のジ
 ュニアが戦々恐々としていたらしいのです。

 でも、肝心のショートゲームのセンスに難があったりしてゴルフのスコアには繋が
 らず、結局数年でそのプロジェクトは立ち消えになってしまったそうです。

 強靭な肉体だけではゴルフでは成功しないのです。ではどうやって??



 個人的には、体のサイズにこだわらず手先の器用なゴルフセンスのある子を集めて
 また、そうなるように指導して、将来サイズが大きくなれば世界やメジャーを目指
 し、サイズが小さくてもプロとして成功するような選手を育てた方がいいかと思っ
 ています。

 聞く話では、体の線の細かった松山選手もジュニア時代から抜群のショートゲーム
 のセンスがあったそうで、その後体が大きくなってパワーが付いて飛ぶようになり
 世界基準に育ったと考えた方が良さそうです。

 でも、ご飯を沢山食べてトレーニングが大好き!とういのもある種才能かも知れませ
 んね。

 ならば・・・・

 ゴルフが大好きで練習をたくさんやって、沢山食べて一生懸命体作りをする子にな
 るようなプロジェクトがいかもしれません。笑