吉岡徹治『中国ゴルフ事情その３：米国にゴルフ留学して下手になった？』

中国ゴルフ事情その３：米国にゴルフ留学して下手になった？

『自己管理は難しいというお話』

　中国に教えにいって来ていろんな話を聞いて来たのですが、米国にゴルフ留学
　するジュニアは増えているようです。

　Kさんたちも、始めは事情が分からないので1年間アカデミー費用を6万ドル、
　学校に1万5000ドルの計7万5000ドル（700万円）を払って留学を始めました

（それ以外にも試合の経費やその他の生活費を考えると1年間で10万ドルはかか
　るよ！と話していましたね。）

　Kさん以外にも一緒に行く子もいて10人くらいで留学生活を始めたそうです。

　その後親御さん達がみんなで米国に様子を観に行くと、3人の子は順調に伸びて
　いるそうですが、7人は下手になってしまったようで親はびっくりしたと話して
　いました。
　
　実は、この時、Kさんと友人のOさんは交代で米国に住んで様子を見ていたそう
　なのですが、上手くなった3人以外は、親元を離れて朝も起きて来ず、練習も
　学校も一生懸命やらずに、「あれでは上手くなりませんね。。。」ということ
　でした。

「どんなにお金を掛けても、結局自己管理でつまずいてしまって、一人でもだらし
　のない子がいるとその子に引っ張られてサボってしまい上達しないんです。」と
　いう話でした。

　結局・・・
　
　中国人がオーナーのそのコースやグリーンもあまり良くないので、Kさんは上手
　な子達3人でアカデミーを離れて自分たちで生活し、コーチを雇ってもっといい
　コースで練習をすることにしたそうです。

　さて・・・

　キャンプでも、平日の基本的なスケジュールは以下の通りです。※土日の朝の
　ラウンドのみありません。

　5:00起床
　5:40ロビー集合
　6:00ゴルフ場到着（ランニングor車）
　6:30～ハーフラウンド
　8:40～朝食
　9:00～練習（アプローチ、バンカー、パッティング、ショット、チッピング）
　12:00～昼食
　13:00～練習（アプローチ、バンカー、パッティング、ショット、チッピング）
　14:30ボール拾い
　15:30～ハーフラウンド
　18:00～夕食
　18:50～ゴルフ場出発（ランニングor車）
　19:30～トレーニング（プール、ジム等）
　20:30～勉強、就寝

　この生活で、特に練習のメニューは各自に任せていたのですが、見てると思い
　つきでやっているようなので、前日のスコアの反省を生かしてメニューを組む
　ように指示をしました。

　さらに「何のメニューを何時間やったのか？：スコアカードにも書かせて提出さ
　せるようにしました。休憩時間も書かせています。
　
　キャンプでは朝からロビーで私が点呼を取って起きて来ない部屋は、放っておく
　（朝のラウンドはなし）ように厳しくしているので寝坊はありませんし、基本
　私が目を光らせて厳しく注意しているのでとりあえずちゃんとやってはいます。

　が、それでも練習時間にパターとおしゃべりとちょっと球を打つ程度しか出来ない
　訳ですから、一人暮らしでこの生活全部が出来る子はいるかどうか？疑問です。

　ジュニアの時期は学校の寮で先生達や親に管理されて頑張っても、18歳から22歳
　までだらけてしまったら？ダメでしょうね。

　プロゴルファーにするには、ジュニアの時代から自己管理が出来るようにしつけて
　いくしかないですね。
　