桂島・野々島(第5回) | 哲風のBLOG

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 「海と社(やしろ)に育まれる楽しい塩竈」を目指している宮城県塩竈市に鎮座する志波彦神社鹽竈神社の神事,四季の移り変わりや,仙台,塩竈,多賀城,松島など宮城県内各地の名所,旧跡,行事などを紹介します。

 5月31日(月),桂島・野々島に行って来ました。写真で報告します。今日は,その第5回です。

 

 石浜桟橋です。石浜桟橋から野々島桟橋へは渡船に乗ります。電話をかければ迎えに来てくれます。塩竈市の道路扱いですので,運賃は無料です。ただし,11月から3月までの日祝日(及び12月29日から1月3日まで)は渡船は運休です。

 

桂島(43)

 

桂島(44)

 

 野々島桟橋に到着しました。

 

野々島(1)

 

 熊野神社を目指します。

 

野々島(2)

 

野々島(3)

 

 熊野神社(宮城県塩竈市浦戸野々島字平和田)です。塩竈市HP「文化財(野々島) 熊野神社」には「承応年間以前は毛無崎囲,観音堂の西にあったが,現在は野々島の平和田囲に所在し大巳貴命(おおなむち)が祀られています。特に御神像の奥に納まる厨子入り仏像は「キリシタン」研究の資料として貴重です。」とあります。「大巳貴命」とは「大國主大神」の別名です。大國主大神は出雲大社(島根県出雲市大社町杵築東)の主祭神です。ただし,宮城県神社庁の「神社検索 熊野神社」には「主祭神 熊野久須毘命(くまのくすびのみこと)」とあります。熊野久須毘命は天照大御神と須佐之男命の誓約(うけい)によって生まれた男神5柱,女神3柱のうちの1柱(男神)です。

 なお,熊野本宮大社(和歌山県田辺市本宮町本宮)の主祭神は,家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=素盞鳴尊(すさのおのみこと))とされています。また,熊野大社(出雲市八雲町熊野)の主祭神は,伊邪那伎日真名子(いざなぎのひまなご=素盞鳴尊)です。大國主大神は,「古事記」によると須佐之男命6世の孫とされていますが,「日本書記」によると素盞鳴尊の息子とされ,7世の孫との説もあるようです。

 

野々島(4)

 

 ツバキ(椿)のトンネルです。春は椿のトンネルが見頃になります。

 

野々島(5)

 

 野々島には野仏や祠が点在しているのですが,これは庚申塔です。旧暦では60日に一度庚申(かのえさる)の日が巡って来ますが,この夜眠ってしまうと人間の体内にすんでいる三尸(さんし)という虫が体内から抜け出し天帝にその宿主(人間)の罪悪を告げ,その人間の寿命を縮めると言い伝えられ、そこから庚申の日の夜は眠らずに過ごすという風習が行われました。一人では夜明かしをして過ごすことは難しいことから,庚申講(庚申待ち)が行われました。つまり,60日ごとに皆が集まり,夜明かしで酒を飲もうというわけです(笑)。庚申塔の特徴は,邪鬼を踏ん付けていることです。庚申講を3年18回続けた記念に建立されることが多いとのことです。 

 

野々島(6)

 

野々島(7)

 

 「ツバキのこみち」を通って長浜(学校浜)を目指します。

 

野々島(8)

 

野々島(9)

 

 それでは,明日の第6回に続きます。