イタリア旅行6日目のローマの旅(前編)です。
ミラノからローマへの往路はトレニタニア(イタリア国鉄)ではなく民間鉄道会社NTVによって運行されている.italo(イタロ)に乗車しました。
乗車したのは設計最高速度が360km/hで運行上の最高速度が300km/hのETR575形です。
この.italo(イタロ)を運行しているNTV社はイタリア国鉄にインフラ使用料を支払っています。それは、もちろん運賃に上乗せされていますので乗客が負担するものですが、その部分は何らかのコストカットによりイタリア国鉄の運賃を上回らないようにしているものと思われます。.italo(イタロ)の運賃は航空会社のような色々な種類の割引価格制度が設けられているようです。
【参考画像】新型の.italo
新型のETR675形「イタロEVO」もミラノ中央駅で目にしました。
こちらはドイツのICE4などと同様の最高速度抑制型車両です。最高速度は初代イタロよりも遅い250km/hに抑えています。
イタロには特等・1等・2等がありますが、その中で乗車したのは1等(プリマ)です。このイタロはユーレイルパスなどのレイルパスでは乗車できないため、別途全額を負担しました。この日はレイルパスの有効日だったため金銭的には運賃部分の一人当たり約5,000円の損失でした。これは時給を1,000円と仮定して5時間もの役務を提供しなければならない金額なのです。
個人的な好みでは、それほど乗りたいとは思わないイタロの車両なのですが、知人から「イタロに乗ったことはあるの?」とよく聞かれることが多いため、はっきり書いておくと消化試合ということになります。
イタロに乗った感想は、イタリアらしいボックス席(←このあたりは乗る人の好みです)になっているフレッチャロッサとは異なり、イタロはTGVのような集団お見合い型の座席配置でした。このイタロは、主にビジネス客を対象としたサービスだと思います。実際に自席でパソコンを開いて仕事をしているイタリア人客がほとんどでした。まあ、イタロはそういうビジネスモデルなのでしょうね。
運行開始当初はトレニタニアよりも優れたサービスのようなことが報道等で書かれていましたが、駅のラウンジサービスを除くと現在の速度面とサービス内容ではトレニタニアとほぼ同じです。イタロの欠点としてはフレッチャロッサよりもトイレの数が少なく、それにイタロは1等車でも座席が狭いと思います。
1等車以上の乗客への、サラート(塩味)またはドルチェ(甘味)のスナックとドリンクサービスがある点はトレニタニアとほぼ同じです。
先にワゴンサービスを受けていたイタリア人が「カフェラッテ」を頼んでいたので私も真似をしました。そのサービスで驚いたのは「ラッテ(ミルク)」が袋に入った粉末だったことです。『そんなの、ありかよ!?(笑)』
案内役なのでローマの名所を巡ります。私は2度目のローマ観光ですので、観光部分の記事はなるべく簡潔に済ませます。
コロッセオです。
古代ローマ時代の戦車競技場「チルコ・マッシモ」です。映画「ベン・ハー」のロケ地でもあります。
並ばずに、横から覗いただけの「真実の口」です。
ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が刺殺された場所である「アレア・サクラ」です。8年前は、この奥の道路がトラムのターミナルでしたが、路線が延伸されたことでトラムの線形が変わり、トラムのターミナルが消滅していました。
この近くのバールで昼食をとりました。イタリア(ローマ)人らしい気風のいい女性店主が居る店で、直感どおり良いお店でした。
サンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会です。ジャコモ・プッチーニのオペラ「トスカ」の第1幕の舞台です。
【8年前のサンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会】
8年前はサンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会が工事中でした。たいへん残念な思いがしました。
続いてローマのナヴォーナ広場です。
このナヴォーナ広場は、東京・自由が丘の亀屋万年堂さんの『ナボナ』の商品名の語源です。『ナボナはお菓子のホームラン王です』という、あのお菓子です。
亀谷万年堂は元読売巨人軍の国松彰氏の奥様の父上が創業者です。王貞治氏が亀屋万年堂のCMに出演していたのは国松氏と仲が良かったからだと言われています。 ・・・ 『森の詩もよろしく』
(2022年6月追記:2021年1月15日にシャトレーゼホールディングスが全株式を取得し、亀屋万年堂はシャトレーゼホールディングスの完全子会社となっています。また、「森の詩」は製造を終了しているそうです。)
西暦118年~128年にかけて再建された2代目のパンテオン(神殿)です。ローマは2000年の古都です。
♪あの日ローマで眺めた月が ・・
ジャコモ・プッチーニのオペラ「トスカ」の第3幕の舞台であるサンタンジェロ城です。
プッチーニのオペラよりも他の映画でサンタンジェロ城を知っている人のほうが多いのかも知れません。
【参考画像】
♪Vissi d'arte, vissi d'amore,(歌に生き 愛に生き)
今回は行きませんでしたが、これは8年前に撮影した画像で、ジャコモ・プッチーニのオペラ「トスカ」の第2幕の舞台である「ファルネーゼ宮殿」です。(今はフランス大使館として使われています)
バチカンに行く途中で見たアルファロメオ・ジュリエッタのパトカーです。
カトリック教会の総本山「サン・ピエトロ大聖堂」です。
地下鉄の駅まで歩く途中で撮影したローマのトラムです。
スペイン階段です。この日は暑かったです。
トレヴィの泉です。
地下鉄でローマ・テルミニ駅に戻ります。
ローマやミラノの地下鉄は8年前よりも警備体制が厳重になっており、治安問題で決して油断ができないところは従来と同じだとは思いながらも危険度が減っているように感じました。
(つづく)