柔道一代 その2 | お宝映画・番組私的見聞録

柔道一代 その2

前回に続いて「柔道一代」(62~64年)である。
メインの五人の他に瞬海和尚役の陶隆がレギュラー扱いのようである。他はゲスト扱いになっているが、判明しているところでは飯田覚三、高松正雄、小山明子、柳生博、田崎潤、岸正子(加賀ちか子)、近衛敏明、龍崎一郎、山本豊三、藤田佳子、松本朝夫、小笠原弘、関みどり、磯村みどり、宮城千賀子、江見俊太郎、松村達雄、成瀬昌彦、小林重四郎、清川新吾、牟田悌三、長内美那子、吉田義夫、初名美香、浅見比呂志、上田吉二郎、丘野美子、六本木真、津沢彰秀、高木二朗、高須賀忍(沖竜次)、嵐寛寿郎といったところである。
新東宝の出身者が結構いるが、これは制作がTBS及びNACだからであろう。NACとはニッポン・アートフィルム・カンパニーの略。61年に新東宝が倒産すると清算会社としての新東宝、配給会社の大宝、制作部門のNACの3社に分割された。大宝の配給作品は5作のみで終わったが、NACはテレビドラマに進出し成功を収め、64年に国際放映に改称され、現在も会社は継続中だが、2018年にドラマ制作からは撤退したらしい。
上記の出演者で役柄がはっきりしているのは、嘉納の師匠にあたる飯久保恒春役の飯田覚三明治天皇役の嵐寛寿郎くらいだ。アラカンの天皇役というのは新東宝の映画でもお馴染み。37話が「明治天皇御前試合」なので、そこに登場するようだ。
脚本は池上金男、七条門、藤川桂介、山浦弘靖などが担当したが、33話のみ大島渚が担当している。これは大島がこの回を担当した監督の中川信夫のファンだからということらしい。監督は仲川の他、柴田吉太郎、小野田嘉幹、山田達雄など。ちなみに、33話のゲストとして大島の妻である小山明子が出ている。
元々は26回の予定でスタートしたと言うが、好評で延長を重ね最終的には全95話となっている。ただ、最後のほうになると嘉納の人生のいつ頃を描いているのか曖昧で、主演の御木本伸介も「演じている自分たちもよくわからない」と語っていたそうだ。
番組主題歌である村田英雄の「柔道一代」も大ヒット。63年に東映で映画化されるが、キャストは全く違っており、村田の主題歌のみそのまま使われた。主演は千葉真一だが、嘉納治五郎ではなく西郷四郎にあたる人物(本郷四郎)が主役だ。嘉納にあたる香野杉浦直樹、富田にあたる戸田室田日出男、横山にあたる横川曽根晴美、山下に当たる中山山本麟一である。こちらには村田も本郷と友情を結ぶ大村という役で出演しており、しかもクレジットは千葉やヒロインの佐久間良子を差し置いてトップである。
以前、どこかで書いたのだが終盤に嘉納のライバル役で出演していた高須賀忍(新東宝時代は沖竜次)は最終話収録後に、映画の撮影で赤尾関三蔵と手錠で繋がれたまま川を渡るシーンで、共に流されてしまいそのまま行方不明に(二人の遺体は見つからなかった)。「柔道一代」の方はまだアフレコが残っていたが、高木二朗が代役でアフレコしたという。