決めろ!フィニッシュ
前回の「泣くな青春」が始まる前日に終了した、やはり中山仁が出演していたドラマがある。それが「決めろ!フィニッシュ」(72年)である。
タイトルは知っていたが、一度も見たことはなく、スポ根ドラマであることは予想できたが、何の競技なのか考えたことは無かった。まあ「フィニッシュ」という言葉が出てくるスポーツと言えば、まずは体操であろう(他にもあるかもしれんが)。これは、高校女子体操部を描いたドラマである。本作もネット上で飛び飛びだが見ることができた。
中山仁の他、三ツ木清隆、森るみ子、四方正美、木村由貴子、高橋ひとみ(61年うまれの高橋ひとみとは別人)らがレギュラー出演しており、そのまま「泣くな青春」にスライド出演した形になっている。両番組は放送局も日時も違うが、共に東宝製作で、プロデューサー(香取擁史)は同じなので、こういう形になったのだろう。前述のように「決めろ!フィニッシュ」の最終話は72年10月1日放送だったが、翌10月2日に「泣くな青春」の第1話が放送されたのである。
「決めろ!~」は、TBS系日曜夜7時、あのタケダアワーでの放送であり。「シルバー仮面(ジャイアント)」の後番組として放送されたのである。個人的には「シルバー仮面」の後番組って「アイアンキング」だとずーっと思っていたので、驚きであった。前述のとおり「決めろ~」は全く見た記憶はないので、普通に裏番組だった「ミラーマン」を見ていたのかもしれない。なにしろ若手女優が劇中ほぼレオタード姿なので印象に残らないはずはないのだ。、
中山仁と言えば、「サインはV」の鬼コーチぶりが有名だったが、本作でも鬼コーチ役なのである。クレジットも中山がトップだが、主役というわけではない。女子体操なのだから、女子が主役でなければ困る.
まあ当時は主役が新人や若手の場合、トップクレジットじゃないことは結構あった。たとえば同じタケダアワーの「ウルトラマン」(66年)では主役は黒部進だが、トップ扱いは隊長役の小林昭二だったし、「ウルトラセブン」(67年)も同様で、主役の森次浩司(康嗣)ではなく隊長役の中山昭二がトップだった。
ヒロインの東和学園1年白鳥みゆきを演じたのは、ほぼ新人であった志摩みずえ(当時19歳)である。70年代に活躍した女優で、こういいうスポ根よりもお嬢様役が似合うようなイメージがあった。その幼馴染で、ナレーションでは「親友」と紹介しているが、ほぼ恋人関係と言っていいのが小野次郎(三ツ木清隆)である。彼は同じ高校の3年で、棒高跳びの選手だ。1話はこの二人の特訓シーンから始まる。みゆきは既に結構な実力者として描かれている。ゼロから始めて次第に頭角を現していく、という様にゆっくり描いているヒマはなかったらしい。その次郎が3話で突然長野に転校することになり、みゆきがスランプに陥り、かと思えば次郎は大けがをして、東京の病院に運びこまれてきたりするというジェットコースター的なドラマなのである。
相手役の三ツ木清隆も当時19歳。14歳で「光速エスパー」(67年)の主役としデビュー。70年代に入ってからは、実年齢どおりの青春ドラマへの出演が多かった。本作の翌73年には「白獅子仮面」でも主演に抜擢さたが1クールで終了してしまった。並行して「ウルラマンタロウ」にも西田隊員役で出演していたが(白獅子仮面の撮影は終了していたらしい)、新たに大河ドラマ「国盗り物語」への出演が決まり、「タロウ」も1クールで降板することになった。「タロウ」は主役候補でもあったらしいが、8話ほどしか出演していないため、出ていたことを知らない人も多いかもしれない。
※次回の更新も1週間後になる予定。