真夏の刑事
テレビ朝日の日曜夜20時枠は「ゴリラ・警視庁捜査第8班」から刑事ドラマが続いていたのだが、恐らくその中で一番影が薄そうなのが「真夏の刑事」(92年)ではなかろうか。まあ個人的に全く見た記憶がないということもあるのだけれども。ちなみに「ララバイ刑事'92」と「愛しの刑事」の間の放送されており、「ララバイ」は大映テレビ、「愛しの」は石原プロだが、「真夏の刑事」は東宝の制作だ。
舞台は架空の品川南署刑事課である。主演は時任三郎(咲田勇介部長刑事)で、当時34歳。刑事役は何度か経験しているが、いずれも印象は薄い気がする。そこに新人として赴任してくるのが別所哲也(木之本太郎刑事)。当時27歳で、ど新人というわけではなくデビューから5年目くらいで、主役経験もあった。ドラマはこの二人を中心に展開するようだ。
他のメンバーは、藤田朋子(小野崎刑事)、柳沢慎吾(宮川刑事)、阿藤海(河原刑事)、矢崎滋(松木警部補)、中条静夫(市住課長)となっている。藤田朋子は別所と同い年、阿藤海(後に快)はまだ悪役イメージもあったと思うが「裸の街」で既に刑事役の経験もあった。中条静夫は「あぶない刑事」等で刑事部屋の課長といえば、この人というようなイメージがあった。ちなみにこの2年後に亡くなっている。また時任と柳沢慎吾と言えば「ふぞろいの林檎たち」。この前年91年にパートⅢが放送されている。
この他にも越智静香(咲田純子、咲田刑事の妹)、荒井乃梨子(倉田薫婦警)、そして布施博(神野署長、警視)が友情出演扱いで準レギュラーとなっている。荒井はANAのキャンペンガール出身で、97年頃に一度引退したようだが、2014年頃に活動を再開させたようだ。布施博はエリートのようには見えないと思うが、何故かそういう役柄が多いようなイメージがある。
全20回で最終話のサブタイが「殉職悲恋!刑事を愛した女」というものだが、殉職するのは主演の二人ではなく、柳沢慎吾演じる宮川刑事である。「太陽にほえろ」の山さん(露口茂)のモノマネがイメージにあり、柳沢慎吾のシリアスシーンは想像もしにくかったりもする。
刑事の殉職シーンって結構話題になるものだが、当時は話題になっていたのだろうか。