風神の門
「風の隼人」の後番組が「風神の門」(80年)である。これも未見なのだが、当時人気もあったようで、自分もタイトルは聞いたことがあった。ただ、タイトルから何となくだが大河ドラマだと思っていた気がする。
で改めて調べて見ると、原作が司馬遼太郎で、主人公は霧隠才蔵ということで「真田十勇士」関連の話なのがわかって、意外な気がした。正確には十勇士で登場するのは才蔵と猿飛佐助、そして穴山小助、三好晴海入道だけのようで、十勇士の話と言うわけではない。
原作とこのドラマは内容がかなり異なるらしいのだが、どちらも未見なので、情報が入り混じってしまう可能性があるがご容赦願いたい。加えて、十勇士関連にも明るくない。忍者ものは好きなのだけれども、何故か真田十勇士に関係するものはほとんど見ていないのである。
本作では、霧隠才蔵は凛々しい顔立ちのイケメンに描かれているが、こういったドラマではいつも主役の猿飛佐助は(原作では)背が低くしぶ皮のように顔が黒いと表現されているようだ。才蔵は三浦浩一、佐助は渡辺篤史が演じている。渡辺篤史って、個人的には腕利きの忍者には見えない。しかし田村正和主演の「運命峠」でも伊賀忍者の役をやっていたし、世間的にはそう見えるのだろうか。同じ十勇士の穴山小助は森川正太、三好晴海入道は団しん也というように、意図的に強そうには見えないコミカル色の強い役者をキャスティングしているようだ。
勿論、真田幸村も登場し、大坂夏の陣で活躍する大野修理(治長)、後藤又兵衛といった実在キャラに加え、女性キャラでいずれも架空のようだが、修理の妹の隠岐殿、隠岐殿の侍女(実はくノ一)であるお国、菊亭大納言春季の娘・青子姫等が才蔵に思いを寄せるらしく、メインヒロインはお国のようだ。そして才蔵の宿敵である風魔忍者の獅子王院も登場する。ちなみに才蔵は伊賀、佐助は甲賀である。
上記以外のキャストは竹脇無我(真田幸村)、伊丹十三(大野修理)、多岐川裕美(隠岐殿)、樋口可南子(青子)、小野みゆき(お国)、大木実(後藤又兵衛)、稲葉義男(治作)、佐藤慶(俊岳)、岩井半四郎(大納言春季)、初井言栄(大蔵卿局)、宮口精二(真田昌幸)、磯部勉(獅子王院)等である。
磯部勉は数多くのドラマにも出ているが、個人的には洋画吹き替え声優のイメージが強い。ハリソン・フォード、メル・ギブソン、ブルース・ウィリス、チョウ・ユンファ等スター俳優の声を担当している。