プロフェッショナル(五人の危険屋 プロフェッショナル)
「平四郎危機一発」はタイトルはそのままで、キャストが途中変更になったドラマだったが、半年間に二度タイトルが変更になったドラマが存在する。有名なところでは「宇宙猿人ゴリ」→「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」→「スペクトルマン」(71~72年)があるが、これは放送期間が1年3カ月あった。
今回取り上げる「プロフェッショナル」(69~70年)は半年間で「プロフェッショナル」→「五人の危険屋 プロフェッショナル」→「ヤングアクション プロフェッショナル」と変更がなされたのである。
予め言っておくと、自分はこのドラマを一切見たことがない(と思う)。再放送もほとんどされていないのではないだろうか。子供だったとはいえ、日曜20時の放送だったようなので、見ていても不思議はないのだが、ナイター中継を見ていたのかもしれない。懐かしの番組で取り上げられることもほぼなかったと思うので、知らない人も多いのではないだろうか。
内容についてだが、まあアクションドラマである。五人のメンバーがそれぞれの特技を生かして犯罪、難事件に挑んでいくというものだが、警察組織なのか諜報部員なのかその辺の設定はわからない。当時人気のあった「キイハンター」的な感じだろうか。
出演者だが、天田俊明(野村俊介=作戦プロ)、松原光二(立花幸二=スピードプロ)、山下洵一郎(遠山洵=銃プロ)、地井武男(吉田健ーローププロ)、岸本教子(江夏陽子=記憶プロ)というそこそこ名のある顔ぶれである。
天田といえば「七人の刑事」(61~69年)だ。一番若い久保田刑事を長年演じていたが、ここでは最年長(35歳)となるので、リーダーという位置づけになると思われる。松原(当時32歳)は新東宝末期の主演俳優だった(芸名は松原緑郎)。しかし新東宝の倒産でスターにはなり切れなかった。当時は「特別機動捜査隊」で立石班で一番若い松山刑事を演じていたが、おそらく本作に出演するため番組を降板したようである。山下はこの頃「秘密指令883」「東京コンバット」と続けてアクションドラマに出演しており、60年代はずっと正義の人であったが、70年代になってからは、ほぼ悪役になっている。地井は当時27歳だが、まだお茶の間に浸透している存在ではなかった。岸本教子は正直よくわからないのだが、60年代後半から70年代の初頭にかけて活動していた女優である。「銭形平次」や「素浪人花山大吉」などその当時の番組を見てるとゲストで顔を出していることもある。
いつからタイトルに「五人の危険屋」がついたのか正確にはわかっていない。視聴率的には苦戦していたようで、18話を終えたところでテコ入れが入る。山下以外のキャストが全員入れ替えとなったのである。番組タイトルも前述のとおり「ヤングアクション プロフェッショナル」に変更となっている。残った山下の役名も変わっているので、それはもう新番組だろうと思うのだが、そのまま「プロフェッショナル」の第19話として扱われているようだ。
次回に続く。