新吾十番勝負(ブラザー劇場版)
坂口祐三郎、金子吉延ときたので、次は牧冬吉の話題である。牧冬吉といえば白影はもちろん、「隠密剣士」の霧の遁兵衛が有名だが、白影をやっている時に並行して出演していた番組がある。「新吾十番勝負」(66年)である。
「新吾十番勝負」といえば大川橋蔵主演の東映映画が有名だが、テレビでも何度かドラマ化されている。今回取り上げるのは66年版全39回で、当時22歳の田村正和が主役の葵新吾を演じている。配役も結構豪華で、徳川吉宗つまり新吾の実父の佐野周二、実母お鯉の方に元大臣・扇千景、映画版にも出演している月形龍之介や他にも南原宏治、岸久美子、織本順吉、そして新吾育ての親・真崎正三郎が牧冬吉である。さらに「隠密剣士」「月光仮面」の大瀬康一も新吾のサポート役(吉宗の実弟)で登場する。この辺がレギュラーぽい人たちのようだ。
ゲスト陣もかなり豪華でざっと挙げてみると、徳大寺伸、沼田曜一、寺島達夫、大木実、渡辺文雄、松島トモ子、石川進、山城新伍、小池朝雄、戸上城太郎、中村晃子、松本錦四郎、東千代之介、左卜全、松山容子、内田良平、山東昭子、原健策、待田京介、野川由美子、河野秋武、美川憲一、東山明美、菅原文太、天知茂など。
東映時代劇で活躍していた役者(徳大寺、原、戸上、東、山城)や、元新東宝勢(沼田、寺島、菅原、天知)が並んでいるが、ドラマの制作は松竹である。当時は菅原文太、寺島達夫、南原宏治などは松竹にいたはずだ。
原作は川口松太郎(大映の重役)だが、このシリーズでは自ら脚本も数話書いているようだ。
このメンバーを見ると当然、一時間ドラマと思うのだが、実は30分枠。月曜19時半という「ブラザー劇場」の枠だったのである。ちなみに後番組は「コメットさん」だ。
面白そうな気がするが、番組の存在自体あまり知られてないように思う。裏が「マグマ大使」だったからだろうか。この番組の終盤に「仮面の忍者赤影」がスタートし、冒頭のように牧冬吉は並行して登場することになる。
10年以上前にCSで放送されたらしく(自分はまだ加入していなかった)、この番組のサイトも存在している。もう一度やってくれないものだろうか。