豹は走った | お宝映画・番組私的見聞録

豹は走った

前項で話題にしたので「豹は走った」(70年)についても取り上げてみよう。これは、田宮二郎の東宝初出演映画である。
主役は一応、加山雄三だが、豹(ジャガー)とは田宮が扮する殺し屋のことを言う。
加山は当時33歳だが、若大将シリーズはまだ継続中であった。30過ぎた頃から爽やかな役ばかりではなく、「狙撃」とか「弾痕」とかハードボイルドものに挑戦し始めていた。それらではスナイパーだった加山だが、本作では警部の役で田宮と対決する。
田宮はたまたま知り合った外人娘(ナンシー・サマース)と関係をもったりするが、加山は誤って彼女を射殺してしまい、田宮は復讐に燃える。そういえば、加山は「恐怖の時間」(64年)でも、誤って女性を射殺してしまい、山崎努に恨まれる刑事役をやっていた。
加山は逆に部下の刑事(高橋長英)を田宮に殺され、いよいよ二人の死闘が始まるといったお話。
他の出演者で名の知れた人といえば、神山繁、草野大悟、中村伸郎、そして加賀まりこくらいだろうか。後は東宝らしく勝部義夫とか小川安三とか知っている人しか知らない役者が並んでいる。
加賀まりこといえば、田宮が大映を追われた要因にもなっているのだが、加賀に罪があるわけでもないし、変なこだわりはなさそうである。この後田宮が自分の会社(田宮企画)で作った「3000キロの罠」にも加賀は出演している。
前項で、東宝での田宮出演作品は2本と書いたが、もう1本「動脈列島」(75年)という作品があった。監督は大映時代に田宮主演の映画も撮っている増村保造であった。