スペース1999 | お宝映画・番組私的見聞録

スペース1999

人形劇とはいえ、海外の作品に触れたので、その流れで初めて海外ドラマにも触れてみたいと思う。
ジェリー・アンダーソンは「ロンドン指令X」の後はマリオネーションではなく、「謎の円盤UFO」「プロテクター電光石火」と普通に役者による特撮ドラマ、アクションドラマを制作した。その次に制作されたのが「スペース1999」(75年)である。タイトル通り1999年の宇宙が舞台となるのだが、現実世界ではもう10年も前ということになる。
個人的には、あまり真面目に見たことがない。かなり昔に深夜にやっていたのを見かけたのが初めてだった気がするが、なんか退屈だった印象がある。最近CSでも放送されたが、メカとか特撮とかはよく出来ていると感じた。
主演のマーチン・ランドー(声・瑳川哲朗)とバーバラ・ベイン(声・比島愛子)は実際の夫婦である(その後離婚)。あの「スパイ大作戦」(66年~73年)にも二人で第3シーズンまで出演していた。二人が降板後、「スパイ大作戦」のレギュラーとなったのがレナード・ニモイで、「スタートレック」のスポックといえば、わかる人も多いだろう。ちなみにマーチン・ランドーには、そのスポック役のオファーがあったそうだが、断ったという。そして、教授役のバリー・モース(声・千葉耕市)は「逃亡者」(63年)で主人公キンブルを執拗に追い回すジェラード警部を演じていた役者である。
この第1シーズン終了後、ジェリー・アンダーソンとシルビィア・アンダーソンが離婚することになり、シルビィアは番組制作から手を引き、バリー・モースなど一部の出演者が降板した。第2シーズンからは「プロテクター電光石火」に出演していたトニー・アンホルト、日本人女優の長積靖子などがレギュラー入りしている。長積靖子について詳細は不明だが、東京オリンピックのコンパニオンから女優に転身した人だそうである。
日本では第1シリーズは77年に放送され、荒木一郎がテーマ曲を作曲、上条恒彦がEDを歌ったりしている。第2シーズンは81年にやっと放送されている。
第2シーズンの評価は1シーズンほどではなく、シルビィアの存在は大きかったようである。この作品以降アンダーソン作品は低迷することになった。