恋の大冒険 | お宝映画・番組私的見聞録

恋の大冒険

もう一つ、ピンキーとキラーズの映画で「恋の大冒険」(70年)を取り上げてみたい。松竹、日活と来て、本作は東宝の作品だ。当時のピンキラが映画会社から引っ張りだこだったということだろう。
今回は名実ともにピンキーが主役である。ただしキラーズはどうでもよい扱いになっている。穴を掘る男(ジョージ)、ビラは貼る巡査(パンチョ)、走り続ける男(エンディ)、靴を磨く男(ルイス)といった具合である。
毎度のことだが完全に見たわけではなく、動画サイトでOP、EDのそれぞれ数分間を見たに過ぎないのだが、それだけでもかなり波天荒なミュージカルタッチの作品であることはわかる。ピンキーの後ろでヤング101やキューティQやハット・ダンサーズとかが歌って踊るのである(ヤング101しか知らんが)。佐良直美や由紀さおり、「黒ネコのタンゴ」の皆川おさむといった当時の人気歌手も登場する。
悪役として登場するのが青島幸男や大橋巨泉と並ぶマルチタレント放送作家の前田武彦。「夜のヒットスタジオ」(劇中のテレビに映る)の司会をしていた頃だ。その部下が「TVジョッキー」の司会だった土居まさる、ピンキーの憧れの人に扮するのは二代目若大将こと大矢茂。ちょっと見た限りでは本職俳優ではない前田や土居のほうが大矢よりうまい気がした。まあ大矢も元々はランチャーズのギタリストだが。
本作にはアニメのカバが登場するが、ピンキーがアテレコに挑戦する場面などもあるようだ。熊倉一雄(ゲゲゲの鬼太郎の歌)、山田康雄(ルパン三世)、平井道子(魔法使いサリー)、加藤みどり(サザエさん)など主にテアトル・エコー所属の声優陣が登場したようである。本作ではヤング101のメンバーだった一城みゆ希は後にテアトル・エコーに所属する。前田武彦が座付き作家だったこともあり、彼が司会の「ゲバゲバ90分」に熊倉や太田淑子(リボンの騎士)などテアトルのメンバーが出演したりもした。ちなみに現在の代表取締役は熊倉である。
本作の監督(脚本も)は羽仁進。ドキュメンタリーのイメージが強いので、とても意外な気がした。
ピンキーは大柄で髪も短いので中性的な感じ、佐良も同様だし、由紀さおりも微妙な感じで、美女分が不足している作品だといっては失礼だろうか。あくまでも個人的な好みだけれども。