坊っちゃん(テレビ版) その2
前項の続きである。まずは66年の元旦にNHKで放送された「坊っちゃん」である。
津川雅彦(坊っちゃん)、入江若葉(マドンナ)、佐藤慶(赤シャツ)、ハナ肇(山嵐)、谷啓(野だいこ)、石橋エータロー(うらなり)、益田喜頓、横山道代、なべおさみ。
クレージーキャッツのメンバーが何故か三人だけ出演している。佐藤慶の赤シャツというのも恐ろしく貫禄がありそうだ。津川雅彦はまだ単純に二枚目路線だった頃であろう。もしクレージーキャッツが全員出演していたら、やはり植木等が(40才手前の)坊っちゃんということになったであろうか。
70年のやはり元旦にNETで放送されたのは「ザ・ドリフターズの坊っちゃん」である。
加藤茶(坊っちゃん)、松原智恵子(マドンナ)、いかりや長介(赤シャツ)、荒井注(山嵐)、仲本工事(野だいこ)、高木ブー(うらなり)。
クレージーとくれば、やはりドリフである。タイトルどおりドリフが全員出演している。まあ当時のドリフはメンバーがソロで活動するようなことはなかったと思うが。痩せているイメージのうらなりが高木ブーである。
72年のNTV版は松竹制作で、全6回の連続ドラマである。
竹脇無我(坊っちゃん)、山本陽子(マドンナ)、松村達雄(たぬき)、米倉斉加年(赤シャツ)、田村高廣(山嵐)、牟田悌三(野だいこ)、小松政夫(うらなり)、財津一郎、江戸家小猫。
当時の松竹の二枚目スターといえば竹脇無我だが、この頃はすでに映画よりテレビ出演が多くなっていた。牟田悌三は66年の映画版では赤シャツを演じていた。米倉斉加年は77年の映画版でも赤シャツを演じることになる。上記以外にも安原義人、野島昭生など声優として有名な面々が出演している。
75年のNHK版は、何と全22話という連続ドラマでタイトルも「新・坊っちゃん」である。普通に一時間枠で、脚本は全話市川森一が担当している。
柴俊夫(坊っちゃん)、結城しのぶ(マドンナ)、三國一郎(たぬき)、河原崎長一郎(赤シャツ)、西田敏行(山嵐)、下條アトム(野だいこ)、園田裕久(うらなり)。
テレビドラマデータベースでは、大原麗子が5話まで出演し、結城しのぶは6話からとなっているので、マドンナ役は交代したのかもしれない。22話となると、大半がオリジナル展開だったと思われる。ゲストも倍賞美津子、中尾彬、高松英郎、林寛子、伊藤雄之助といったところが登場したようだ。
ここまで、4回に渡って様々な坊っちゃんを取り上げたが、実は一作も見た記憶はない。最期に挙げた「新・坊っちゃん」が放映されていたのは覚えているといった程度である。まあ基本的に名作文学の映像化作品にあまり興味がなかったりするのである。
「坊っちゃん」は80年代、90年代にもドラマ化されたりアニメ化されたりしている。