トップ屋事件帖シリーズ | お宝映画・番組私的見聞録

トップ屋事件帖シリーズ

60年代の記者ドラマといえば、丹波哲郎の出世作である「トップ屋」(60年)が挙げられるが、すっかり忘れていたが、2年程前にこのブログでも取り上げていた。この「トップ屋」には映画版が存在する。それが日活の「トップ屋取材帖」シリーズ(59年~60年)で、原作は「事件記者」と同じ島田一男である。
本シリーズは全6作あり、沢本忠雄主演の「事件記者」シリーズと同時期に公開されていた。主演は当時47歳の渋いベテランスター水島道太郎で、週刊誌記者黒木に扮する。その相棒役が葵真木子で、基本的にレギュラーはこの二人だけのようだ。葵真木子は小林旭、二谷英明などが同期の日活ニューフェイス第3期生で、63年頃まで活躍していたようだ。
二作ごとに出演者がほぼだぶっているが、前後編というわけではない。同時に撮影が進められたのだろう。第1作が「迫り来る危機」で、ゲストが中村主水の妻(りつ)で有名な白木マリ。赤木圭一郎がクレジットなしのチョイ役で出演している。第2作は「拳銃街一丁目」で、ゲストが南風洋子。この2作には西村晃が<週刊実話>の編集長役で出演している。
第3作「悪魔のためいき」、第4作「影のない妖婦」には二本柳寛、筑波久子、高品格、弘松三郎などが出演。「悪魔のためいき」には高城丈二が劇中で歌を唄っているが、ノンクレジットである。高城が頭角を現すのは63年頃からである。
第5作「影を捨てた男」、第6作「消えた弾痕」には岡田真澄、香月美奈子、佐野浅夫、嵯峨善兵などが出演している。
水島道太郎はダイヤモンドラインの台頭もあってか、このシリーズが終了した60年に日活を去っている。日活俳優として最後に出演したのは「拳銃無頼帖・明日なき男」で、このシリーズ1作目「迫り来る危機」では名前も出なかった赤木圭一郎の助演であった。