国際秘密警察シリーズ
63年に始まった世界的に有名なシリーズといえば007シリーズである。日本ではその年のうちに、007に触発されたと思われるスパイ・アクション映画が制作されている。それが東宝の「国際秘密警察」シリーズである。当時40才だった三橋達也の主演で全5作が作られている。
第一作が「指令第八号」(63年)。大映の陸軍中野学校っぽいタイトル(雲一号指令とか竜三号指令)だが、こちらの方が先である。監督は若大将シリーズ、社長シリーズの杉江敏男で、脚本は「太陽にほえろ」で有名な小川英。三橋以外の出演者は佐藤允、水野久美、夏木陽介、若林映子、児玉清、ジェリー伊藤など。ラストで敵のボス役のジェリー伊藤が逃亡するのは、当初からシリーズ化を考えてのことだと思われるが、以降のシリーズでジェリーは登場しない。
第二作が「虎の穴」ではなく「虎の牙」(64年)。監督は前項で取り上げた福田純である。福田はこの作品では007は意識していなかったと語っている。他の出演者は中丸忠雄、白川由美、黒部進、水野久美、久保明、藤田進など。この二作目までは比較的シリアスムードの映画だったのだが、三作目からは三橋も女にだらしなくなり、コミカルな作風に変わっている。
第三作が「火薬の樽」(64年)。監督はクレージーキャッツ映画の坪島孝。他の出演者は佐藤允、星由里子、中丸忠雄、若林映子、水野久美、二瓶正也など。同じ役者が何度か登場するが、三橋以外は全て違う役柄である。
第四作が「鍵の鍵」(65年)。監督はベテランの谷口千吉が担当。他の出演者は浜美枝、若林映子、黒部進、中丸忠雄、堺左千夫など。ご存知のとおり、本作で共演している浜美枝と若林映子のコンビは本家の「007は二度死ぬ」(67年)のボンドガールに抜擢されている。007では、当初は二人の役柄は逆だったそうだが、浜の英語力に不安があったため変更されたという。丹波哲郎と浜の英語のセリフは吹き替えだが、若林のみ自分の声である。以前も書いたが映子は「えいこ」ではなく「あきこ」と読む。
そして最終作が「絶体絶命」(67年)で、監督は引き続き谷口が担当している。他の出演者は佐藤允、水野久美、真理アンヌ、土屋嘉男、平田昭彦などである。
三橋以外全作に出演している役者はいないようだが、水野久美、そして脇役で大木正司が四作品に出演、三作が佐藤允、若林映子、黒部進、中丸忠雄、そして天本英世などである。
三作目以降の作風だと、三橋よりは敵役で出演していた中丸忠雄か、宝田明のほうが合っているような気がするが、宝田にもこういった作品はちゃんと存在する。それが「100発100中」である。それは次項で取り上げる。
第一作が「指令第八号」(63年)。大映の陸軍中野学校っぽいタイトル(雲一号指令とか竜三号指令)だが、こちらの方が先である。監督は若大将シリーズ、社長シリーズの杉江敏男で、脚本は「太陽にほえろ」で有名な小川英。三橋以外の出演者は佐藤允、水野久美、夏木陽介、若林映子、児玉清、ジェリー伊藤など。ラストで敵のボス役のジェリー伊藤が逃亡するのは、当初からシリーズ化を考えてのことだと思われるが、以降のシリーズでジェリーは登場しない。
第二作が「虎の穴」ではなく「虎の牙」(64年)。監督は前項で取り上げた福田純である。福田はこの作品では007は意識していなかったと語っている。他の出演者は中丸忠雄、白川由美、黒部進、水野久美、久保明、藤田進など。この二作目までは比較的シリアスムードの映画だったのだが、三作目からは三橋も女にだらしなくなり、コミカルな作風に変わっている。
第三作が「火薬の樽」(64年)。監督はクレージーキャッツ映画の坪島孝。他の出演者は佐藤允、星由里子、中丸忠雄、若林映子、水野久美、二瓶正也など。同じ役者が何度か登場するが、三橋以外は全て違う役柄である。
第四作が「鍵の鍵」(65年)。監督はベテランの谷口千吉が担当。他の出演者は浜美枝、若林映子、黒部進、中丸忠雄、堺左千夫など。ご存知のとおり、本作で共演している浜美枝と若林映子のコンビは本家の「007は二度死ぬ」(67年)のボンドガールに抜擢されている。007では、当初は二人の役柄は逆だったそうだが、浜の英語力に不安があったため変更されたという。丹波哲郎と浜の英語のセリフは吹き替えだが、若林のみ自分の声である。以前も書いたが映子は「えいこ」ではなく「あきこ」と読む。
そして最終作が「絶体絶命」(67年)で、監督は引き続き谷口が担当している。他の出演者は佐藤允、水野久美、真理アンヌ、土屋嘉男、平田昭彦などである。
三橋以外全作に出演している役者はいないようだが、水野久美、そして脇役で大木正司が四作品に出演、三作が佐藤允、若林映子、黒部進、中丸忠雄、そして天本英世などである。
三作目以降の作風だと、三橋よりは敵役で出演していた中丸忠雄か、宝田明のほうが合っているような気がするが、宝田にもこういった作品はちゃんと存在する。それが「100発100中」である。それは次項で取り上げる。