爆弾男といわれるあいつ | お宝映画・番組私的見聞録

爆弾男といわれるあいつ

さて前項の続きで「爆弾男といわれるあいつ」(67年)である。爆弾男つまりマイトガイということであろうか。シリーズ最終作っぽいタイトルではある。本作は今までとは違い、ハードなアクションが展開する。簡単にいえば、現金輸送車を襲撃した五人組とヒーロー小林旭が戦うといったようなものである。その五人組というのが青木義朗、内田良平、高品格、岡崎二朗、西村晃という蒼々たる顔ぶれである。日活アクションではお馴染みといえるような顔ぶれなのだが、自分のようにテレビで育った人間には青木義朗は三船主任(特別機動捜査隊)だし、高品格は丸山刑事(大都会シリーズ)だし、西村晃は水戸黄門だし、内田良平もどちらかといえば善人サイドの役が多かった気がする。みんな悪役ヅラなのだが、数年後にはそろって正義サイドの役で活躍することになる。唯一、岡崎二朗はたまに見かけても悪役であることがほとんどであった。善人役で出てきても「怪傑ズバット」の飛鳥五郎のように第一話で射殺されてしまったりしていた。
ヒロインとなるのが、おそらく共に日活作品初出演となる万里昌代と嘉手納清美である。万里昌代は新東宝スターレット出身で、セクシー路線を支えた一人である。新東宝が潰れた後は大映京都に移り、「座頭市シリーズ」など時代劇に出演していた。嘉手納清美は専らテレビが中心で、映画にはあまり出演してないのではという印象があったが、その通りであった。九本ほどしか出演していないようだ。個人的にはやはり「ウルトラセブン」で演じたサロメ星人(ニセウルトラセブンの出る回)の印象が強い。あとアニメ「さすらいの太陽」では声優にも挑戦し、ヒロインのライバル役で出演していた。しかしすぐに降板している。やはり合わなかったのであろうか。ちなみに後任は「魔法使いサリー」役で知られる平井道子であった。工藤堅太郎と結婚したが、後に離婚している。工藤と嘉手納は「裸の青春」という松竹作品で共演しているが、それがきっかけだったかどうかは知らない。
何故日活とは縁のなかったこの二人がヒロインに起用されたのかは不明だが、今までとは違った日活作品を作りたかったというようなことなのだろうか。

ラストは青木義朗との一騎打ち。ボロボロになりながらも勝利する旭。しかし嘉手納清美は息絶える。しかし、このストーリーだと「あいつシリーズ」じゃなくても良かったのではという気がする。どうしても、ぼん太の影が薄くなるし。