太平洋戦争と姫ゆり部隊
新東宝を追われた大蔵貢は、傘下にあった富士映画や大和フィルムを統合し、大蔵映画を設立した。その第一弾として制作されたのが「太平洋戦争と姫ゆり部隊」(62年)である。大蔵自ら原作を書き、70ミリで撮影された気合の入った作品であったが、結果は大コケに終わっている。まあコケた原因はいろいろあろうが、物理的には上映館があまりなかったことや、明らかに大ヒットした「ひめゆりの塔」の二番煎じの企画であることもその一つであろう。それにしても大蔵貢は新東宝時代にも石井輝男に「戦場のなでしこ」という姫ゆり的作品を撮らせているし、余程好きなのであろうか。
主演は南原宏治で、当時はすでに悪役にシフトしていたはずだが、元は二枚目路線、本作でも普通にいい人のようだ。その相手役となるのが宝塚出身の上月佐知子で、この二人はこの共演がきっかけとなり結婚することになる(後に離婚)。ところで南原は東映ニューフェース1期の南原伸二としてデビューしたと思っていたのだが、それより前に大映ニューフェース6期で船上爽の名でデビューしていたという。全然知らなかった。
他には山村聡、安部徹、柳永二郎、伊豆肇、長谷川待子、歌手の仲宗根美樹など新東宝路線ではなかった人たちが出演。もちろん松本朝夫、林寛、そして嵐寛寿郎という新東宝でお馴染みの顔ぶれも出ている。
ところで70ミリ映画というのは日本では大映の「釈迦」と「秦・始皇帝」、そして本作の三本しかないという。ある意味貴重な作品なのである。そのせいか知らないが、本作はDVDもちゃんと発売されている。日本では定着しなかったこともあり70ミリといってもピンとこない(もちろん私も)。海外でいえば「ベン・ハー」とか「ウエストサイド物語」とか60年前後の大作に多かったりするようだ。まあ劇場の大画面でみないとあまり意味はないようだけれども。
主演は南原宏治で、当時はすでに悪役にシフトしていたはずだが、元は二枚目路線、本作でも普通にいい人のようだ。その相手役となるのが宝塚出身の上月佐知子で、この二人はこの共演がきっかけとなり結婚することになる(後に離婚)。ところで南原は東映ニューフェース1期の南原伸二としてデビューしたと思っていたのだが、それより前に大映ニューフェース6期で船上爽の名でデビューしていたという。全然知らなかった。
他には山村聡、安部徹、柳永二郎、伊豆肇、長谷川待子、歌手の仲宗根美樹など新東宝路線ではなかった人たちが出演。もちろん松本朝夫、林寛、そして嵐寛寿郎という新東宝でお馴染みの顔ぶれも出ている。
ところで70ミリ映画というのは日本では大映の「釈迦」と「秦・始皇帝」、そして本作の三本しかないという。ある意味貴重な作品なのである。そのせいか知らないが、本作はDVDもちゃんと発売されている。日本では定着しなかったこともあり70ミリといってもピンとこない(もちろん私も)。海外でいえば「ベン・ハー」とか「ウエストサイド物語」とか60年前後の大作に多かったりするようだ。まあ劇場の大画面でみないとあまり意味はないようだけれども。