天下の快男児 | お宝映画・番組私的見聞録

天下の快男児

本人が希望したのか松竹がさせたのか知らないが、竹脇無我はやくざキャラだけでなくスーパースポーツマンキャラにも挑戦したのが「天下の快男児」(66年)である。このタイトルに「万年太郎」とか「突進太郎」とか「旋風太郎」が付くと60年~61年に高倉健の演じたシリーズになってしまうが、これはただの「天下の快男児」である。

以前、日本電波映画の「柔」などの柔道シリーズについて取り上げたことがあるが、本作には何故か平井昌一、倉丘伸太郎、松山容子、和崎俊哉とその面々が大挙して出演している。だから柔道映画かと思えば、フットボール映画だったりするのである。調べてみると平井や和崎は、この年松竹と契約しているので不思議はないのだが、それにしても当時出演者を聞いて、柔道映画と思った人もいたかもしれない。

その他にもj柔道部出身の藤岡弘や、柔道には縁のなさそうな田村正和、中村晃子、内田良平、河野秋武、何故か歌江、花江、照江のかしまし娘、そして竹脇とはセットな香山美子も当然のように出ている。この中で悪役は、もちろん内田良平である。田村正和はこの当時は中村晃子とコンビを組むことが多く、本作にも一緒に出演しているが、この年フリーになっている。