くらやみ五段 | お宝映画・番組私的見聞録

くらやみ五段

最近ここで柔道ドラマの話題を出したが、ふともう一つあったのを思い出した。「くらやみ五段」(65年)である。主演はつい先日、俳優引退宣言をした千葉真一である。だから思い出したというわけではないのだが。千葉も68歳だから引退しても不思議ではない。千葉といえばアクション。時代劇でアクション(スタント)といえば宍戸大全である。先日「水戸黄門」のオープニングをたまたま見ていると(中身は見ていません)、「特技・宍戸大全」の文字が。現在78歳のはずだが今だに現役だったことに驚く。まあ本人がスタントしているわけではないと思うが。

さて「くらやみ五段」だが、簡単にいえば、まさおくんを助けるために炎の中に飛び込んで行き、視力を失った柔道青年の話である。原作は寺田ヒロオの漫画「暗闇五段」で(こっちは漢字である)、寺田最後の少年誌(少年サンデー)での長期連載作品である。まあ長期といっても単行本2巻分であるけれども。寺田ヒロオに関しては藤子不二雄の「まんが道」などを読むとよくわかると思う。出演者だが千葉以外では、子役時代の小林幸子やヒマラヤジョーの役で丹羽又三郎が出ている。丹羽又三郎ってそんなに大柄なわけでもないのに(身長は不明だが見たかんじで)、何故ヒマラヤ?

しかし昔はこういったハンディキャップドラマが非常に多かったが、現在ではこういったドラマの制作はとても困難である。タイトルも難しい。「唖侍」とか「めくらのお市」とかはあまりにもストレート過ぎである。その点「座頭市」とかこの「くらやみ五段」とかはタイトルのつけ方がうまい。少なくともタイトルで封印されることはないだろう。