宇宙Gメン
前項で話題にしたので、日本電波映画の特撮「宇宙Gメン」(63年)について触れてみたい。実はこの作品、国産初の宇宙SFテレビシリーズという華麗な肩書きをもつ作品だが、あまりの出来の悪さもあってか、一部マニアにしか知られていないといった感じである。全13話制作されながら、8話にて打ち切られ残り5話が陽の目を見ることはなかったのである。しかし何故かビデオ(DVD)が発売され、自分も20年ほど前だったかレンタルビデオ屋に並んでいるのを見てその存在を知ったのである。当然のように借りて見たのだが、はっきりいって辛かった。とても退屈で2話3話と続けて見れるものではない。というわけで内容は全然わからなかったのだが、どうやら悪の国際陰謀団デモン帝国と戦う謎のヒーロー宇宙Gメンの物語であったようだ。宇宙Gメンと何故か宇宙空間で仮面をしたヒーローの名なのである。
主演は日本電波映画の2大スター平井昌一と倉丘伸太郎である。Gメンを演じるのが平井だが、彼はこの後「柔」「柔一筋」「柔道水滸伝」といった柔道シリーズで人気を得ていく。倉丘は元々東映の第6期ニューフェースだったのだが、同期の千葉真一や亀石征一郎がスターになっていく陰でパッとせず、早々と東映を辞め、日本電波に移ったという経歴の持ち主である。彼も「姿三四郎」、平井と共演の「柔道水滸伝」といった柔道もので人気を得ていく。69年にフリーになってからは古巣の東映作品にも顔をだすことが多い。個人的に倉丘伸太郎は子供の頃から認識していたのだが、何の作品で認識したかは不明だ。
この作品、「提供三洋電気」以外のテロップが出ないのでよくわからなかったのだが、プロデューサーに日テレの青春シリーズや「太陽にほえろ」でお馴染みの岡田晋吉が名を連ねているようだ。あとテレビドラマデータベースでは栗塚旭が一話ゲストで登場したらしいのだが、本当であろうか。