真昼の誘拐
前項で取り上げた高橋英樹だが、デビュー作では端役だったが、2作目で早くも主役格に起用されたのが「真昼の誘拐」(61年)である。これは不良な若者たちが子供を誘拐、といっても直ぐに子供を送ってきたふりをして礼金をせしめよう程度の計画だったのが、子供は警視総監の娘で思わぬ大事態に発展してしまうというような話。その若者たちに扮するのが高橋英樹、川地民夫、杉山元、石崎克己、中尾彬といった面々である。この中で既に活躍していたのは川地だけで、後はほぼ無名の新人であった。杉山元は最近取り上げた「ミラーマン」の安田役が有名。石崎克己は詳細不明だが、60年代前半のみ活動していた人のようである。そして、これがデビュー作になる中尾彬。当時はまだ俳優というわけではなく単に大学生だったようだ。中尾はこれがきっかけで、この翌年日活に入社するのである。他の出演者は警視総監に芦田伸介、誘拐に絡んでくる悪人に垂水悟郎、刑事役には後に刑事ドラマで活躍することになる佐野浅夫、庄司永建などである。芦田と中尾も後に「二人の刑事」というドラマで共演することになる。毎度のことながら未見だが、デビューまもない高橋英樹と中尾彬が見られるという点で、見てみたい作品である。