ぎんぎら!ボンボン!
「シャボン玉ホリデー」が11年に及ぶ歴史を閉じたその後番組をご存知の方はいるだろうか。それが音楽バラエティ「ぎんぎら!ボンボン!」(72年)という番組なのである。主演は作曲家の都倉俊一とお笑いコンビのマック・ボンボンである。知っている人もいるかもしれないが、マック・ボンボンとは、あの志村けんが同じドリフの付き人だった井山淳と結成したコンビで、ドリフの前座などを務めていた。たまたま見ていた関係者から声がかかったようだが、いかりやは大反対したそうである。しかしせっかく掴んだチャンスと出演を強行した二人だったが、結果は惨敗であった。すぐに出番が削られていき、しまいにはなくなったそうである。番組自体も三ヶ月で終了してしまった。あのシャボン玉の後番組を作曲家とテレビ初出演のコンビでは荷が重いのは素人目にもわかると思う。このショックで井山は失踪し、志村も結局マック・ボンボンを諦め、ドリフの付き人に戻ろうとした矢先、荒井注の脱退があり、後任として志村に白羽の矢がたったという経緯があったという。いずれにしろ幻のコンビ、マック・ボンボンを目にすることのできる貴重な番組であった。無論私自身も見た記憶がない。しかし翌週から始まった円谷特撮の「ファイヤーマン」は見た記憶があったりするのである。ちなみに「ぎんぎら!ボンボン!」は時間帯を変えてリニューアルされることになった。萩本欽一を司会に迎えたその名も「シャボン玉ボンボン」。思わず絶句してしまうが、予想通り短命に終わったようである。
前項で「シャボン玉ホリデー」を取り上げたのは今回の前振りだったりするのだ。