君たちは魚だ | お宝映画・番組私的見聞録

君たちは魚だ

最近、ここで取り上げたばかりの脚本家・佐々木守が亡くなった。それで追悼というわけではないが、彼の作品の中からかなりマイナーな部類に入るであろう「君たちは魚だ」(72年)を取り上げてみる。タイトルだけだと何のドラマだかよくわからないが、ミュンヘンオリンピックを目指す水泳選手たちのスポ根ドラマである。当時はオリンピック前になるとこういったスポ根ドラマが多く見られたものである。出演者の顔ぶれは結構豪華である。「柔道一直線」の桜木健一、「仮面ライダー」の佐々木剛、「アイアンキング」の石橋正次、「新・必殺仕置人」の河原崎健三というメンバーが水泳選手で、他にも范文雀、林隆三、佐藤慶なども出ていた。

しかしこのドラマは視聴率わずか3%という体たらくで、15話で打ち切りという結果に終わってしまった。その大きな原因は裏番組が「木枯し紋次郎」であったということに尽きる。このドラマのプロデュサーであった山内久司は「紋次郎」を超える時代劇を作るよう迫られ、そこで生み出されたのが「必殺仕掛人」である。この「君たちは魚だ」が成功していたら「必殺シリーズ」は誕生しなかったのかもしれない。