忍者ハットリくん(実写版)
「鉄腕アトム」や「鉄人28号」にも実写版は存在するが、「忍者ハットリくん」にも存在する。当時(66年)は日本のテレビアニメーションがスタートして3年目、東映動画も存在していたのに(東映の制作である)、なぜか実写なのである。メイクではなくあのマンガそのままの顔のお面をかぶったハットリ君はとても違和感がある。他の役者は普通だったし。この作品は東映にはけっこうある1話のみ現存している、というか発掘されている作品の1つである。まあ東映の倉庫に眠っているのかもしれないが、フィルムは30年放っておくと溶けてしまうというし、とにかくレアな作品であるといえる。というような事情もありケムマキ役が杉良太郎だという噂がたったりするのだろう。次回予告でケムマキの姿が確認できるのだが、よく見ると違うのがわかる。実際は傍田勉という当時15才の少年である。ちなみにハットリ君の中には「怪獣王子」で主役のタケル・ミツル兄弟を演じた野村光徳・好徳の双子が交替で入っていたらしい(声はなぜか熊倉一雄)。他の出演者はケン一(高宮克巳)、パパ(牟田梯三)、ママ(久里千春)、花岡実太(谷村昌彦)、脳屁之斉斉(左卜全)などである。第1話には左とん平と子役時代の奈良富士子がゲスト主演している。この第1話から6話までの脚本に服部半蔵とあるのは、「ひょっこりひょうたん島」や「ネコジャラ市の11人」の井上ひさしと山元護久の合作ペンネームらしい。しかし適当なペンネームである。