ザ・ガードマン | お宝映画・番組私的見聞録

ザ・ガードマン

テレビ放送がスタートした65年に「東京用心棒」翌年に「東京忍者部隊」と「ザ・ガードマン」の映画版は製作されている。スタート時から、かなりの人気を得ていたようである。テレビシリーズと同じなのは、高倉(宇津井健)、清水(藤巻潤)、杉井(倉石功)、小森(中条静夫)、吉田(稲葉義男)の5人で荒木(川津祐介)は2本とも登場しない。そして榊(神山繁)は44話で警視庁の警部から転職してきたこともあり、やはり登場しない。テレビ版では、わずか四回しか登場しなかった三原本部長(清水将夫)だが、映画では早川雄三が同じ役名で登場する。「東京忍者部隊」では、この映画だけのメンバー並川(長谷川明男)と牧(小笠原良智)が登場し、実質主役の活躍をする。やはり本家メンバーはテレビシリーズもあり忙しかったのであろうか。この映画において並川と牧はその名前を一度も呼ばれなかった気がする。(役名は資料で調べた)川津祐介はガードマンと同じ65年にスタートした「スパイキャチャーJ3」の主役になったこともあり、2クールあたりから欠席が多くなる。それに加えてガードマンの撮影中に大怪我をして約2年間休むことになったと後年本人が告白している。元々欠席が多かったのが幸いしたのか、このことは明かにならなかったらしい。反対に宇津井健はテレビシリーズ350本一回も休まず出たということである。さすが主役だ。現在スカパーで自分が見ている限りでは中条静夫も皆勤賞である(と思う)。ちなみに最初の半年くらいは眼鏡をかけていなかったので、らしくない感じがする。子供の頃見ていてとても違和感を感じたのが、約一回りは年下であろう高倉に「吉田君」と呼ばれる稲葉義男である。あの「七人の侍」でその一人五郎兵衛を演じながら黒澤組に入れず(入らなかったのかもしれないが)お茶の間にはあまり浸透していなかったようだ。その「七人の侍」で宇津井は仲代達矢と共に「街を歩く侍」の役(要するにエキストラ)で出たそうである。宇津井が新東宝のスターになるのは、その少し後の話しである。