各方面で話題になっていたこの本。
タイトルも面白い、青崎 有吾さんの『地雷グリコ』を読んでみました![]()
「グリコ」ってのはもちろん、「グリコ、パイナツプル、チヨコレイト」のアレですよ。
あのゲームの中に「地雷」という「罠」が仕掛けられているんです![]()
詳細は面倒だからおいておき(ごめん、簡潔にうまく説明できないの💦)、この小説がどんな話かというと
射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。
平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。
ってことなんですけど、「勝負の先に待ち受けるものとは」は大げさすぎ![]()
国家的陰謀じゃないんですから![]()
でもね、この小説、本当に面白いですよ!
ゆるふわ女子高生・真兎は、グリコ、坊主めくり、ジャンケン、だるまさんが転んだ、ポーカーの5つの「遊び」に挑戦するハメになるんですけど、もちろん普通の遊び方じゃございません。
それぞれに独自のルールがプラスされているんです。
わかりやすい例で言うと、真兎の参加したジャンケンは、手が5種類になっています。
2人のプレーヤーが1つずつ「手」を加えるんだけど、相手の手がどういう効果をもつと設定されているかは、審判しか知らないの。
だから、相手の手が何に勝って(たとえばグーに勝つ)、何に負けるのか(たとえばパーにもチョキにも負ける)設定なのか、推理しながらジャンケンをしないといけないんです。
そんなんできるか!!!
って普通は思うんですけど、天才的な推理力と洞察力をもち、相手をハメる心理戦を得意とする真兎は、「ルールに抵触しないならズルでもなんでもあり」精神で、とんでもない裏ワザを繰り出しては、あらゆるゲームに勝ってしまうんですよ![]()
この「ルールの裏をかく」ワザが本当に面白いのよね~~。
よくぞまあそんな奇想天外な方法で
って、毎回思います。
真兎ってテンションの低いダー子みたいなんだよな![]()
だから「コンフィデンスマン」のラストで、「うわ!やられた~~~!」っていう爽快感を感じる方には、絶対におすすめよ![]()
そして、ダー子にぼくちゃんがいたように、ホームズにワトソンがいたように、ポワロにヘイスティングズがいたように、京極道に関口くんがいるように、真兎には鉱田ちゃんという親友がいます。
この小説ではっきりわかるのは、天才には「いい意味で」凡人で善良な親友が絶対に必要だということです。
彼らは天才の安定剤であり、オアシスであり、最後に頼る拠り所。
真兎は最終章で、かつての友人で最強のライバルである「絵空」と戦うんですけど、絵空は真兎と同じくらい頭がキレても、いやだからこそ、鉱田ちゃんのポジションには絶対に置かれない。
とくに絵空は良心が薄いので、「目的のためには手段を選ばず」をやりすぎてしまい、やっていいことと悪いことの境を逸脱してしまうしね。
真兎は、自分も絵空のようにならないために、地に足がついている鉱田ちゃんと一緒にいたいんだと思うなあ。
でも、この小説の唯一のナゾは、なぜか鉱田ちゃんだけフルネームが出てこないんだよ![]()
これ何か意味あるのかな?
次回作の伏線とか?
あれ?もしかして・・・鉱田ちゃんって男子だったりする??![]()
なんだかんだ言いながら、毎回、真兎の戦いに巻き込まれるクール男子・椚先輩とか、登場したときは絶対にヤンキー系ゴリラ男子だと思ったのに、じつは女子だった生徒会長とか(こういうワナを仕掛けられるのも小説ならでは)、椚先輩と真兎はイイ感じなのではないかとか、学園モノとしての味もあるこの小説。
じつにイマドキらしい、新世代のミステリです!
ただね。
1コだけ難点を言うとね、私がバカすぎて、1回読んだだけじゃ複雑なゲームの推移を理解できない章があるんだよね![]()
こうこうこうやって真兎は勝ちました!ってタネ証しが最後にあるわけだけど、そこを読んでると途中から目が滑ってしまって、内容を理解できないの![]()
「ん~~と、グリコでジャンケンに負けて、地雷が階段の42段目にあるとして、地雷に当たって10歩下がって、そこにまた地雷があったら・・・んんん??」って感じ![]()
それもこれも数字アレルギーの私が100%悪いんです~~~🙏
青崎さんごめんなさい~~~🙏🙏
たぶん、理系の人なら一発で意味がわかると思います![]()
あ、でも「坊主めくり」と「だるまさん」は、ちゃんと一読してオチがわかったよ!!
最終戦のポーカーでは「素数」が絡むのを真兎より早く?見破れたしね~![]()
青崎さんって、私がドラマを見てた「ノッキンオン・ロックドドア」の原作者さんでもあるんですね。
あれもホームズとワトソン・・・ではないけど、天才肌の探偵と善良な?相方が出てきましたっけ。
とすると、この構図は青崎さんのツボなのかも![]()
近ごろアタマがゆるゆるなんで、ちょっぴり喝!を入れたいアナタ。
ぜひ真兎に翻弄されながら、アタマの体操してみてください。
きっと、章の最後がくるたびに「ええええ~~!そんなんアリ?」と叫びたくなりますよ![]()
