ドラマ『大奥』は原作好きの私も大満足の秀作でした!! | てっちゃんの明日を探して

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いやあ、ついに最終回を迎えましたね、NHKのドラマ『大奥』。

よく考えたらコレ、今年の大河ドラマの主人公が家康だったからこその企画なのかもしれないけど、絶対に大河超えてると思う!

大河見てないけど爆  笑

なんたって大奥は、私がこれまで見た中でいっちばん泣いたドラマなんだもんチュー

とくにシーズン2は、毎週毎週泣きながら見てたえーん

今年のドラマ(アニメ)はなぜかシーズン1よりシーズン2のほうが良いものが多いね。

『きのう何たべた?』とか『呪術廻戦』とか。

そして大奥は、私が原作を全部(いや、本当は9割てへぺろ)読んでいる「好きな作品の実写化」のなかで、唯一「原作超えたかも!」と思えるドラマでもあります。

 

『大奥』はご存じの通り、病気で男が減ったせいで、男女逆転した徳川幕府の将軍たち(三代目以降)の物語です。

原作は『きのう何たべた?』と同じ、よしながふみさんのマンガ。

あちらもすばらしいですが、こちらもすごいんですよ!

刺さるセリフ&シーンの連続です。

 

大奥は基本、シスターフッド、女たちの絆の物語です。

将軍とそれを必死に支える側用人、という主従関係が多いですが、子どもを殺された正室と側室との命がけの結束、本当は男が来るはずが女が来てしまったせいで芽生えた固い友情、というパターンもあります。

なかには恋愛感情が交じっている場合もありますがラブ目下の者の片想いばかりなので、実ることはまったくありません。

女性将軍たちは、みんな孤独で、みんなこれでもかというほどひどい目に遭います。

好きな男と引き裂かれたり、実の父親に束縛されたり犯されたり、毒殺されたり、障害をあざけられたり。

たまに好きな男とうまくいっても、長続きしないで不幸に見舞われるし、本当、国のトップになってもいいことなんかひとつもない。

それでも彼女たちは逃げずに(逃げることができずに)、自分の人生を引き受けます。

その姿に泣かされるんですよね~~えーん

なつかしのピンクレディ『サウスポー』の歌詞を思い出すわ。

「男ならここで逃げの一手だけど♪女にはそんなことはできはしない」

 

男の将軍も3人いますが、ひとりは情けないお坊ちゃまで、もうひとりはド変態で、最後のひとりは慶喜です爆  笑

いや、この作品、よしながさんの男に対する怒りを強く感じます。

登場する女性たちが次々言う。

「男にできることといったら、乱暴と種付けだけ。そんなクズをせっせと増やしてどうするというのじゃ!!!」

「国のことなんか腐れ男どもに任せておいて、私たちはお菓子を食べてきれいな着物を着て楽しく暮らせばいい」

うん、実際さ、徳川幕府が250年以上も続き、戦がなかったのは、本当に女が将軍だったからじゃないのか、とか思ったりする。

ただのお飾りとか、男にすり寄る名誉男性(杉田水脈みたいな)ではなく、実際に女たちが権力を持ち、自分の頭で考えて、国の舵取りをしていたからなんじゃないかと。

徳川幕府の最後に、和宮もそう言い放ってたなあ。

「女が国のトップだったなんて、外国に知られたら恥ずかしい」という西郷隆盛に、和宮が言った「歴史なんかいくらでも(男が)改変したらいい。でも(女が築いてきた)江戸の町には傷ひとつつけんといて!」ってセリフにもシビれたわ~。

男がありがたがるくだらない「名」よりも、「実」を取る、女性というものの本質が見事に表現されていますよね。

 

翻って、男が牛耳る令和の政治はどうなってる?

腐った派閥?

セコい裏金??

汚いキックバック???

このクソどもがああ!!!!ムカムカムカムカムカムカ

こんなんだから日本はどんどん落ちぶれていくんだぞ!

 

閑話休題

 

このドラマが素晴らしかったのは、圧倒的な原作と、その魅力を損なうことなく実写に移し替えた脚本家・森下佳子さんの功績が大きいと思います。

私が「やってほしい」と思ってたシーン、森下さんはほとんど切らなかったもんねチュー

とくにラストの明治になってからの洋上シーン、あれがあるとないとじゃ大違いなんだよ!!

子ども時代の津田梅子を出すのと出さないのとでも大違いだしね。

そんな脚本と同じくらい、俳優さんのキャスティングと、その熱演ぶりがものすごくよかったよね~~!

とくに、何人かの、原作の再現度がハンパない俳優さんたちの存在は驚異!!

だって、原作マンガだよ?

マンガにそっくりって、スゴすぎない?

たとえば、徳川吉宗を演じた冨永愛。

お鈴廊下の扉が開いて、彼女が立っている姿を見たとき、わたしゃ絶句したよびっくり

「・・・吉宗だ。原作の吉宗が降臨した!!」

演技力とかなんとかじゃなく、冨永愛のたたずまいがもう吉宗なんだよね~チュー(画像お借りしました)

ほかにも、前半はポヤ~ン、後半はキリリとしてくる徳川家斉を演じた中村蒼、こまっしゃくれた和宮を演じた岸井ゆきの、彼らも驚嘆したほど原作の再現度が高い。

でも、いっちばん特筆すべきは、平賀源内を演じた鈴木杏だね!

立て板に水のごとくしゃべり、満面の笑みをみせる杏ちゃんの源内は、まさに原作を超えてた。

あとは、『大奥』でもっとも謎な人物、一橋治斉(はるさだ)を演じた、仲間由紀恵の怪演ねガーン

ちょっと顔がふっくらしてきた仲間由紀恵、こういうのもできる人だったんだガーンガーン

いや仲間さん、「お前らは、アタシの生徒だよ」の100倍もよかったっすよチュー

それをいっそう引き立てたのが、ライバル役の安達祐実だったことも付記しておこう。

 

ただね・・・いつまでもグチグチ言っちゃうけど、私の推しの「瀧山」役は、やっぱり古川雄大じゃないのよ・・・ショボーン

このドラマ、女性がメインだから、女優陣にいい俳優を揃えすぎて予算がなくなったのか爆  笑男優のキャスティングに手を抜く傾向があるよね💦

ビッグネームが少ないのはもちろん、なんで篤姫こと胤篤としてまた福士蒼汰を出すのか(むしろお万の方を別の人にしたい)、瀧山の養子になる美少年のハズの仲野がアレだ爆  笑とか、いろいろと思うところはある。

あるけど・・・・まあ、いいでしょ。

しょせんこの物語、男なんか添え物だから爆  笑爆  笑爆  笑

 

というわけで、すばらしい原作、脚本、キャスト、そして大河よりも膨大な衣装(大河、女の人あんま出ないからね)、カツラを準備し、セッティングされたスタッフのみなさん、見応えのあるドラマをつくっていただき、本当にありがとうございました!

来週からロスってしまいそうですがえーんNHKのドラマには期待しているので、ぜひまた民放ではできないような、よきドラマを放送してください!!

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