百人一首より秋の歌を七首ピックアップしてみました。



①秋の田の仮庵(かりお)の庵(いお)の苫をあらみ 我が衣手は露にぬれつつ  〜天智天皇〜



②白露に風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける  〜文屋朝康〜



③奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の 声きく時ぞ秋は悲しき  〜猿丸大夫〜



④月みればちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど  〜大江千里〜



⑤さびしさに宿を立ち出でてながむれば いづこも同じ秋の夕暮れ  〜良ぜん法師〜



⑥世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる  〜皇太后宮大夫俊成〜



⑦嘆けとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな  〜西行法師〜



秋はやはり寂しさ、悲しさを詠んだ歌が多いですね。