『Voice』7月号巻頭言「スピーチの極意」(冨田浩司前駐米大使)がよかった。自然体の回想がとても参考になった。一読をオススメする。
  6月24日付けの産経新聞「正論」欄には、衝撃を受けた。「元号『令和』の意義に思いをいたす」(文芸評論家・新保祐司)がソレ。
  桶谷秀昭が以前「生誕百年、保田與重郎を語ろう」という対談の中で、こんな指摘していたという。
《日本の国文学者は保田の『万葉の精神』をいまだ認めません。全部、文献リストから外していますね。何ですか、あれは。それほど怖いのかな、保田は。》
 ビックリした。本当か? 
 さっそく、図書館に出かけて検索をかけてみたが、なかった。指摘の通りだった。
  桶谷は言う。理由は「海行かば」にある、と。すなわち、大伴氏一族の精神の中核が長歌「海行かば」にあることが文献リスト削除の原因らしい。驚いた。国文学をかじった端くれとして、心底ビックリした。同じく文芸評論家江藤淳指摘の「閉ざされた言語空間」は、令和の今も続いているというのだろうか!?
(多忙を極める昨今だが、しばらく追いかけてみたいという気になった!)