3/6市立病院手術編

休んでから結構時間が


経ったあとに消化器内科の


女医がきた。血液検査の


結果を見ると、午前中よりも


炎症が進んでいたとのこと。


CTの結果をみるとどうやら


虫垂炎ではなさそうだ、


とのこと。


しかし、卵巣の右側が


腫れているっぽい。


これから産婦人科の先生にも


相談してくるから


もう少し待ってくださいと


言われた。は?卵巣?え?


手術しなくても良さそうな感じ?


全摘になったら子ども 


産めなくなるよね?不安だった。


夫にもラインですぐ報告した。


全摘になったらどうしようと


言い、それはないって言われて


少し安心した。実際夫は


テキトーに言ったと思う。


産婦人科の先生がきた。


どうやら右側が腫れており、


両側に腫瘍があるみたいだ。


右側については、捻れて卵巣が


血液が止まって腐っているかも


しれないから摘出した方が


いいとのこと。


左側は摘出しちゃったら


子ども産めなくなっちゃうから


腫瘍だけ削りとる感じ。


理想は片方は残したい。


もっと理想は両方残したい。


卵巣は1つあれば子どもは


できるからね。


ン〜今日手術しちゃった方が


いいね。と、さらっと言われた。


話を聞いてるとき、


看護師さん3人、


消化器内科の先生も


集まってきて、


数人に囲まれていた。


産婦人科の先生の話してる


内容がわからなかったので、


もう一度、同じ話をきく。


ポロポロ涙が出た。


驚きと不安で。いきなりさらっと


手術した方がいいなんて


言われるとびっくりするよ。


お家の人に連絡して


くださいと言われたので、


連絡をしに行く。


夫にまずは電話した。


最初、夫の声を聞いたとき


喋れなかった。職場にも 


電話をし、入院棟へ移動する。


麻酔科医が来て、


全身麻酔の説明を受ける。


お股の毛を剃られ、


着替えたり、血栓予防の靴下を


履かされる。夫が来て、


手術の説明を受ける。


この時点でまだ実家には


連絡をしていない。


さらっとお母さんに


これから市立病院で緊急手術を


受けることを連絡しておく。


あとは夫に任せた。


手術室にむかう。


まずは背中に管を入れられる。


横向きで体育座りの


ポーズをとる。看護師さんに


体をおさえられる。


針を刺したとき思わず、


ウッと声がでた。


次は全身麻酔。


しみますからね〜と言われ、


じゅわ~っとした。


そこから記憶がない。


夢を見ていた記憶はあるが、


どんな夢だったかは


覚えていない。


うさんちゅさん!


起きてください。と起こされる。


ここで意識が戻る。


手術室では、西野カナが


流れていたような記憶がある。


起きた瞬間からはむせて


咳と鼻水が止まらないのと、


震えが止まらなかった。


お腹は痺れてる感じがし、


感覚がない。


あぁ、お腹切られたんだなあと思った。


先生がきて、切り取ったものを


見せてもらった。


コブシくらいのサイズの


かたまりがゴロンとあった。


毛もはえていた。不思議だった。


こんなに大きいってことは


卵巣は摘出したのかぁ、


と思った。


先生は、両側とも腫瘍だけ


摘出したので卵巣は


残せましたよと。


これをきき、ものすごく


安心した。そして私は


病室へと連れて行かれた。


エレベーターを上がると


お母さんがいた。


すごく悲しそうな、


心配そうな顔で


お前、どうしたのよ


声をかけられた。


病室につき、ベッドで横たわる。


酸素マスクをつけられた。


お腹が痛い。


お母さんがきて、


ウソはついてほしくなかったな


とひとこと。


夫のことがバレた。

(夫と当時、親には内緒で同棲してた)


頭が真っ白になったようだ。


この件に関してはとりあえず、


退院してから。


夜はなかなか眠れなかった。


とりあえず3時間くらいは


寝れたかな。血圧計も


ずっとついており、


暑くてたまらなかった。





これが、両側卵巣嚢腫の


発覚から手術までの記録。


ここから先の入院記録は


とってない。


お腹の傷は3年経った今でも


赤みはひかない。