桐竹文の花器 | 未甫のボタニカル♡ラボ

 

先日ご縁があり、この花器を譲り受けました。

 

桐箱入りで大覚寺門跡の書付があります。

 

 

お花の教室をはじめるにあたって、

数々の華道具店、お花屋さんとお取引してきましたが、

 

いけばな関連を扱うお店が激減しています。

 

わたしがはじめた頃は、今にして思えばぎりぎり最後の時期だったみたいで、

当時購入した花器はもう手に入れることができません。

 

お花やお茶の教室をされていた先生が引退し

相続された茶華道具のうち

お茶の道具は

高く売れると思われるらしくて残されていることが多いです。

 

一方、華道具は

何の価値もないと判断されて処分されるみたいで、

フリマにでてくるようなものは

よほど状態がいいものか、

数が増えすぎたので手放したいという理由が多いと思います。

 

 

 

手ごろな価格でちょっとお洒落な花器。

 

懇意にしている華道具屋さんからは

オリジナルでお作りしましょうか?とおしゃっていただいておりますが、

 

いまある花器を十分に活用してみてから考えたいと思います。

 

 

一度教室の閉鎖を決めた時に、

わたしの持っている花器は、生徒さんに安価でお譲りしているので、

ずいぶん減りました。

 

そして教室を再開したときに、

東京用に新しく増やす際は、上級者が使うものを中心に集めました。

 

うちの教室は

毎回テーマをもって生けてもらうようにしています。

 

それは、先生が側にいなくても

自分で選択していけることが大事だと思うからです。

 

もちろん、わけがわからない状態の人には

そばから助言しまくりで、

先生ぜんぶ指示してくれたから、と言われることもあります。

 

そういう人には

子どものころ自転車が乗れるようになったときのことを思い出してもらいたいです。

 

いきなりすいすいのれる人も、そりゃあ中にはいるかもしれません。

だけど、初めは補助輪が左右についている自転車からですよね。

 

補助輪が片方だけになり、

そして、後ろを大人におさえてもらってグラグラしないように補助してもらい

 

自転車ごと転んだり、ハンドルがとられたりする経験を経て

あるときスイスイのれるようになるわけです。

 

一回のれるようになると、

ずーっと自転車にのってなくても、乗れますよね。

 

だから、

はじめての型をするときは、私があれこれ指示して

その通りにしていただきます。

 

その補助がだんだん少なくなって

最終的には、ひとりで判断して生けるところまでいってもらいたい。

 

手直しとか調整をするところを

こうした方がいいとか、この場合はこうしたらどうかとか

 

そこに時間をかけられるようになると

さらなる飛躍を遂げられるのではと考えています。