「ザ・スーサイド・スクワッド」を絶賛したい | 宣伝と日記

「ザ・スーサイド・スクワッド」を絶賛したい

ここ最近ツイッターでしょっちゅうスーサイド・スクワッドのことつぶやいてるんでまたかと思うかもしれませんが、このあふれ出るスースク愛はきちんと文章にしておきたかったんで書きます。興味あったら是非見てみてください。ランチタイムや通勤時間のお供など、暇つぶしにどうぞ。

ただ、ネタバレありで書きますんで、見たくない人は読まない方がいいと思います。

 

(>_<)←この顔文字でご勘弁。

 

(>_<)(>_<)←二つのっけときます。

 

というわけで、『ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結』のすばらしさを書きたいと思います。

なぜこういったものを書こうと思ったか。それは、この映画が大好きだからです。

 

一応知らない人のために言っておくと、「スーサイド・スクワッド」はバットマンやスーパーマンのDCコミックが原作で、2016年に一作目が公開されております。

ジャスティスリーグ、アベンジャーズの悪者版でして、悪者が徒党を組んで活躍する話です。ジョーカーのオンナ、ハーレイ・クインが有名です。一作目はハーレイ・クインこそ大バズリしたものの、映画としてはそこまでハネはしませんでした。

まあ、この頃、DC映画もジャスティスリーグがあったからその辺の繋がりとかいろんなしがらみもあったのかもしれないですね。

 

だけどマーベル映画の精巧な繋がりとは違って、DC映画は割と各映画で好きにやろうぜみたいな空気になった感じが出てきて、そんな時にこのスーサイド・スクワッドの新作がやってきたわけです。

 

監督は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のジェームズ・ガン。続編というわけではなく、いわゆるリブートという感じの、前作のいい所は踏襲しつつ、あくまでも改めて作られたスーサイド・スクワッドです。まあ、スパイダーマンがそんな感じでいっぱい作られてますよね。ただ、おんなじ役者も出てるんで、リブートと続編の狭間みたいな感じ。

 

まあ、そんな感じの新作なわけなんですけど、とにかく新しいスーサイド・スクワッドが素晴らしい!

だからこれ書いてるわけですが、あくまでも私見です。僕が大好きなんです。この映画。

「はあ?」とか「そこまで?」と言われても知りません。僕が大好きなんです。

そんなわけで大好きなポイントを紹介していきたいと思います。

 

まず俺の大好きポイント①

 

「バカバカしくて泣ける」

 

これはほんと僕がどストライクなところ。バカバカしくて泣ける映画がとにかく好きなんです。

ちなみにこの映画を見る前は今年上半期の大好き映画トップ1は「ピーターラビット2」だったんですけど、これもバカバカしくて泣けるんです。

そう、そんな嗜好を持ってる人間が言ってることなんで、そのつもりで読んでください。

 

そして俺の大好きポイント②

 

「悪者主人公をうまいことやった」

 

これが、すごく難しいと思うんですよね。スーサイド・スクワッドは正義のヒーローじゃダメなわけで、じゃあダークヒーローかというとそれもなんか違う。ダークヒーローって、ダークナイトのバットマンみたいな奴だから、あくまでも根底に正義があるんだけどスーサイド・スクワッドは、刑務所に収容されているヒーローの敵が徒党を組んで戦う話。

 

まあ、そもそもの設定として、頭に爆弾を埋め込まれて、政府から言われたとおりに任務を遂行したら刑期を短くしてやるというのを条件に政府側について戦っていくというものなのですが、そこには正義もなにもないわけです。

 

でも、映画としては観客が感情移入できて、悪い敵を倒すヒーローとなっていないと見ていて面白いわけがない。だからおのずとヒーローになる展開になる。このさじ加減が、ジェームズ・ガンが凄いなと感嘆する部分でございます。

 

正直一作目は、無理矢理最後の方がヒーロー展開になって、「あれ?君たちって、凶悪犯じゃなかったっけ?」というのがあったんですけど、今回は僕はまったくそれを感じなかった。

 

なぜそれを感じなかったか。多分ですけど僕の私見では、みんなどこか天然バカだからなんじゃないかと。ちゃんとしてるところはしているし強いのに、ちょっとずれてるところがあるからこそ凶悪犯になってるし、捕まってるしという感じ。だけど基本は憎めない奴ら。だから、子供を殺すなんて許せないって怒って人を殺しても違和感がない。身勝手で残虐なんだけどいい奴。そもそもこの映画R15なんですが、なぜかというとグロい描写がちょこちょこあるからで、顔が吹っ飛んだり、身体が裂けたり、頭がもげたりと容赦ないわけですが、この演出がとてもミソなんじゃないかとも思ってまして、こいつらの敵を倒す時の容赦なさは完全に凶悪犯なんだけども凄く平然とそれをする。ここに凶悪犯らしさが出ている。普通に考えると人道に外れているんですけど、そこはジェームズ・ガン、映画全体に流れるバカバカしさで嫌な気持ちになれずに見れるんです。そもそもグロいのダメな人はまず無理でしょうが。

 

それに付随して大好きポイント③

 

「キャラクターが最高」

 

これが一番大事なところなんだと思います。ほんと映画ってキャラクターだなと再認識させられる。キャラクターとストーリーが見事にマッチしていて、このキャラクターたちがいるからこのストーリーになってるし、このストーリーはこのキャラクターたちじゃないとできないっていうバランスのすばらしさ。

 

まず、冒頭に出てくる無駄に死ぬ奴ら。

 

実を言うとハーレイクインが出ることぐらいしかよくわかってない状態で見始めた私は、「あー、これが今回のスーサイド・スクワッドのメンバーなのね」と思って見始めたわけですけど見事にジェームズ・ガンにやられました。もう見るも無残に殺されて行き、「なにごと!?」と思ったら、わきっちょから出てくる本来のメインメンバー。

 

そしてメインメンバーはとても素晴らしい。ジェームズ・ガンのセンスが溢れている。ジェームズ・ガンだったり、誰かがDCコミックのどの悪者使おうか会議をしたんでしょうけど、みんな凄いようで大したことないような、でも凄いっていう、なんか、言葉では言い表せない絶妙なセンス。大好きだ。

 

そうなると大好きポイント④

 

「今回のハーレイが最高」

 

ハーレイクインはスーサイド・スクワッドの一作目で銀幕デビューをし、「ジョーカーの女という肩書」「見た目の可愛らしさ&カッコよさ」で大人気者になったわけですが、正直一作目はハーレイのキャラクター性でなんとかなってただけと言っても過言ではなく、映画の中にいるハーレイはなんだか消化不良だった(俺はね)。なんか、このキャラクターだったらもっとなんかやってくれそうだし、もっとなんかやってくれるんじゃないか!?と同じことを二度思うほどの「なんかやってくれそう感」のあるキャラクター。なんだかこのキャラクターがでかすぎて扱いきれてなかったんじゃないかとも思える。

 

そしてそんな人気者ハーレイは「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」でソロデビュー。女性版スーサイド・スクワッドみたいな感じで強い女性キャラを引き連れてなんかやってくれてたんですが、やっぱりもっとなんかやってくれるんじゃないか!?と思って見てしまっていた。遊園地で戦ってるんじゃビーバップハイスクールと同じじゃねえか、と思わず叫びたくなるような感じ。

 

そして今回のハーレイ・クイン、待ってましたという感じ。ついに俺が望むなんかをやってくれたんです!そのなんかがなんなのかはわかりませんが、今回はかっこよかった。アクションもそうだし、普段の立ち振る舞い、他キャラクターとのポジショニング、いろいろ素敵だったなあ。

 

僕の好きなシーンで、ハーレイがとんちんかんなこと言いながら「あんた死ぬよ」と言っていくシーンがあるんですけど、ああいうところも最高だった。

 

そして、今回は素敵な女性がハーレイだけじゃないんですよ。

 

大好きポイント⑤!

 

「ラットキャッチャー2が最高!」

 

ラットキャッチャー2というのはキャラクターの名前なんですけど、お父さんがラットキャッチャーでその娘だからラットキャッチャー2なんです。原作ではお父さんのラットキャッチャーしか出てこないようなんですが、ジェームズ・ガンが膨らませて娘にしたらしいんですね。ほんと最高のセンスだなと思う。なにするかっていうとネズミを操れる能力を持ってるんですけど、まあとにかくこの子がキュート。このメンバーの中の良心と言う感じでこの子に関しては完全に悪者ではない。なんか流れで捕まってるだけみたいな子。だけどすごい寝坊助で天然。お父さんとの思い出が忘れられず、お父さんからもらったネズミを操るランプを使って困ったときにはネズミを使ってやり過ごす。キングシャークっていうサメの怪物みたいなののお友達になってあげる優しさを持ち、人間を実験しようとする政府に対して怒りの感情をあらわにする。こうやって書いてるとほんと良い子だな。なんで刑務所にいるんだろう。まあ、その辺が大して気にならないのもジェームズ・ガンの作風のなせる業なんでしょう。

 

そしてこの子が最後大活躍するんですよ。涙を流しながら。もう、これが、おじさん見るたびに泣いちゃいまして。おいおい、後半の展開素晴らしすぎるじゃないか、と。大好きポイント①の「バカバカしくて泣ける」の泣けるがこの辺に来てます。まあ、ラットキャッチャーだけが要因ではないんですが。

 

そんな終盤の展開もこみで大好きポイント⑥

 

「先の読めないストーリー展開」

 

とにかく序盤からなにがどうなるのかわからないんですけど、変化球なのかストレートなのか判然としにくいというか、すごく変化球で進んでると思ったら急に胸熱なベタ展開になり、と思ったらまた裏切られ、と思ったらエモい展開になるみたいな、ヒーローものなんてある程度展開は読めるところを、全然どうなるのかわからなかった。あの指令の人がゴルフクラブで殴られるところなんかもちょっと考えればわかるところだけどまったくわかんなかったもんな。それでいて巨大な怪獣登場という日本ではありきたりな展開を見せたりするし、そしてそれがワクワクしか生み出さないし、まあ、とにかく最高。

 

そして最後の大好きポイント⑦

 

「グロさと芸術性」

 

このさじ加減はめちゃめちゃドツボでしたね。もちろんグロいのは気持ち悪いんですけど、それだけじゃないシーンもいろいろあって。やはり根底に『「悪者」「汚いもの」の輝き』みたいなものを感じる。なにせ悪者が主役側ですから。その象徴はやっぱりネズミですよね。ネズミが美しく活躍し、あの巨大怪獣の目の中の美しさ。本来あれだって気持ち悪いんだけど、それをあんなに美しく見せるなんて、大好きすぎる。当たり前のものだったり、ちょっと嫌なものも角度を変えれば美しく見えるというのは素敵ですよね。結局、バカバカしくて泣けるというのもここに通ずるんじゃないかなと思える。ロック調の音楽もなんかちょうどいいんですよね。

 

そして本当に最後に大好きなシーン。

 

みんなが怪獣と戦うことに決め、司令官が頭を殴られて気絶。街の人たちを救おうと他の司令の人たちから指示をもらう。シーンとしてはその後。街の人たちが逃げ惑うなか、まずは怪獣に向かってトコトコと歩く一行。そしてハーレイが履いているブーツを指で直し、そこでBGMが入り、ハーレイがまずはゆっくり走り出し、それに呼応するように他のみんなも走り出す。気が付けば全力疾走でみんな横並びで走っている。ここが大好きなんです。この何気ない一幕って、実はあんまりこういうヒーローもので見れない気がするんですよね。よくあるのが、ダダダッと走って怪獣の前に立ってバッと構える、だと思うんですけど、なんだこの徐々に盛り上がる感じというか、なんかやけにリアリティがあって彼らが街の人を助けるために怪獣に向かっていくっいうのがすごく伝わったんですよ。あの何気ないところに曲が入ったことで凄くドラマティックに見えてるのもミソなんだと思います。

 

どの映画にしてもリアリティのさじ加減によって面白さって凄く変わると思うんです。そしてそこに監督や制作陣のセンスが浮き彫りにされてると思うんです。リアリティのある刑事ものに見せようとしてるのにバッチリヘアメイクに美形役者ばかりが揃っていると違和感を感じるし、逆にそれなら思い切ってエンタメにふってくれた方が違和感を感じないみたいな。

 

そしてそのリアリティのめもりは人によって違うもので、そこにハマるかどうかは人それぞれなんだと思うんです。そしてこの作品は、僕はバッチリハマってしまった。

ジェームズ・ガンって人は、元々ヤンチャな作品を作る人なんだろうけど、こういう原作モノを広げるのに向いてるんだろうな。ガーディアンズもカセットテープとかフットルースとかナイトライダーとか色々センスが光ってましたもんね。

 

とにかく、長々と書いてきましたが、こんな楽しい時間を過ごせる映画を作っていただけたことにただただ感謝したい。

 

そしてここまで読んでくれた人もいたら感謝したい。

 

もし、まだこの映画を観てなかったらよかったら観てみてください。

 

ありがとうございました。