可動王 バーサークフューラー
灼熱の投げ売りで認知度赤丸急上昇のおもちゃのベルハウス 。そのベルハウスで「可動王バーサークフューラー」が売っていた。
可動王シリーズは動力を廃し、全身の関節をフル可動にした出来合いの玩具だ。この「可動王バーサークフューラー」は先行の「可動王ライガーゼロ」で得たノウハウがフィードバックされ、神懸かり的な出来映えになっていると聞いていた。
しかし、スケールが小さくてアロザウラーくらいの大きさだし、その割には4,980円と価格が高い。売れないだろう、これでは。シリーズ展開が二つ目で終わるはずである。
ところが、これがベルハウスで驚きの特価996円! 買うしか! で、届いたのがこれ。
あまりの出来の良さに超興奮! 一人興奮のるつぼ!
とにかく作りが細かい。下の写真を見てほしい。
(写真左)胸部の蛇腹。これが一つ一つ別パーツで、内部フレームに合わせてフレキシブルに動く! 泣いた!
(写真右)脚部のシリンダーも可動! 叫んだ!
これでは高価格にもなるはずだ。手が込んでいる。良い物をつくったなぁ、トミー。
しかし、良い物を作ったからといって売れるわけではないという厳しい現実が待っていた。かっふん。だが、これに懲りずまた新しい挑戦をしてほしい。今度は定価で買うから。
なぜ左側通行なのか
アニメ『ゾイドジェネシス』の世界は、「ゾイドは左側通行」というルールがあるようである。なぜなのだろうか。
我が日本も車は左側通行である。昔は人も左側通行だったらしいのだが、昭和25年、安全のために車と歩行者は対面交通をするというルールができたのだそうだ。
左側通行の起源は諸説あるが、一説には武士同士がすれ違うときにいわゆる「鞘当て」が起きぬようにするためだったという。武士は左腰に刀を佩くので、もし右側通行であったらしょっちゅう鞘当てが起こったろう。血風の止まぬ国になるところだった。
日本と同じく左側通行の国にはイギリスがある。なぜイギリスは左側通行なのか。以前聞きかじった話によるとこうだ。
騎士の国イギリスではかつてジョウスト(騎馬槍試合)が盛んに行われた。右手に槍を構え、右側に見据えた敵とすれ違いざまに突き合うのである。この戦場の作法が平時にも行われるようになった。つまり、騎士同士がすれ違うときは相手を右に見て──即ち左側通行でというわけだ。
そういえば、ソードウルフの長刀もランスタッグの槍も右側に装備されている。そうであればゾイドが左側通行なのも合点がいくというものだ。
え? ムラサメは左構えだって? 左利きなのだろう、多分。
追記
ムラサメライガーがブレードを左脇構えにするのは居合いのイメージなのだろうか。そんな気がしてきた。
ゾイドジェネシス 第四話感想
とりあえずビデオで一回だけ鑑賞。
今回改めて思ったのは、脚本の質が高いということ。
今回は第二のレギュラー女性キャラとしてコトナが初登場しているわけだが、それに際し、ルージにレ・ミィらと別行動を取らせている。これは、画面上にヒロインという属性が重複して登場することを避け、コトナの魅力を十全に描くための措置である。「コトナを登場させ、キャラ立てさせる回」という目的から帰納して、必然として別行動というシナリオにしたのだろう。漫然と書いているのではなく、プロとして理詰めの構築を見せているのだ。偉い。ライオンと鳥が合体するどこかのアニメとは大違いだ。
そして、舞台の設定が緻密であることも見せてくれた。街の城門にはゾイドのコックピットの高さに合わせて見張り台が設けられ、市内には歩道と平行して一段穿ったゾイド道が走っている。ゾイド道は左側通行。これらは、「ゾイドのある社会」はどう発達するのかという考証がなされているということを示している。この点は歴代ゾイドアニメがないがしろにしてきたところだ。それに着手したスタッフの意識は高い。
ドラマもアクションも満足のいく出来。当初はコトナが悪女なのかと思わされてハラハラしたし、フォックスを降したアッパースイングも格好良かった。
世間的には「コトナ萌え~☆」となっているようだが、私はそれよりも門番に頭を下げるライガーに萌えたなぁ。
ゾイドタクティクスが遊べるのはドコモだけ
一昨日から、FOMA900シリーズ向けのiアプリゲーム『ゾイドタクティクス』がサービスを始めている(月額315円)。内容は今夏に発売が予定されているPS2のシミュレーションRPG『ゾイドタクティクス』のケータイ版。PS2版と相互に連動する計画であるという。新しい試み、頑張ってほしい。
しかしだ、こんな事は言いたくないのだが紛れもないクソゲーである。まだ二話目までしか遊べないので早計と思われるかもしれないが、導入部でこそ醍醐味とその楽しみ方を提示できねばならないのである。初っぱなからこれでは先が危ぶまれる。
第一話、共和国が傭兵を募っており、その採用試験が描かれている。ハーマン大尉のブリーフィングによると、部隊の指揮能力を見るものだという。
初めてのプレイ時、部隊編成ができることを知らず、主人公がコマンドウルフ単騎で、試験官のコマンドウルフ二機と戦うはめになった。足を止めての打撃戦を制し、余裕を持って主人公勝利。不安が胸をよぎる。SLGで余裕があっちゃ駄目だろと。あとで分かったのだが、部隊にはブルーユニコン隊の四人を編入できた。一人で楽勝だったのに五人で挑めるのである。戦術なんか楽しむ余地もない。しかし、ずぶの素人でも一話くらいはクリアできるようにとの意図かもしれない。そう思って24時間後の第二話配信を待った。
第二話、基地の防衛任務に就いていた主人公は担当オペレーター・セリカ中尉からの連絡で、不審な電波ノイズが観測された地域に向かう。そこには偵察した共和国軍の情報を帝国に送信しようとするデザルトアルコバレーノの姿があった。おお、こんどこそ5対5か! と思いきや、ロッソとヴィオーラの乗るプテラスが二機だけ。かっふん。またも戦術以前であった。
何度かプレイしてみると、パッと見には美麗に思えるグラフィックの裏に隠された問題点が浮き出てくる。次々と。
まずはガレージでの問題点。ゾイドのパラメーターを見ても、それが何を指すものなのか分からない。「旋回性能」や「照準性能」といったものが、ゲームにどのような影響をもたらすのか何の説明もないのである。これでは各ユニットをどう運用していいものやら分からない。「索敵能力」なる項目もあるが、そもそもこのゲームに索敵の概念があるのかどうかも明示されていないのである。
ゾイドはショップで購入したパーツでカスタマイズできる仕様になっているのだが、パーツの性能が表示されないので戦略を考えることすらできない。さらには、「ZGR-TYPE A」なるアイテムが店頭に並んでいたりするのだが、それが何なのかもわからない。
実戦パートではさらにアラが目立つ。
まず、攻撃前に命中率や予測ダメージが表示されない。これは戦術を組み立てるためのデータがないということであり、シミュレーションゲームとして成立しない。他にも、移動表や地形効果表などの基本的なデータがないのである。一切の計画を拒否した仕様といえる。
そして、ZOC(Zone of Control)の概念が無い。ZOCとはユニットに隣接するマスはそのユニットの攻撃範囲であるから、敵対ユニットは素通りできないとするルールだ。SLGではこれがあるから防空網を敷いて敵機の侵入を阻むなどの戦術が取れるわけである。シミュレーションRPGではZOCのないゲームも見かけるが、近代戦のゲームでこれはない。さらには、敵ユニットのすり抜けすらできるのだ! もう馬鹿らしいとしか言えない。これでは操作が煩雑なRPGでしかないではないか。早期にバージョンアップが望まれる。
元来、シミュレーションRPGとはとても作るのが難しいジャンルなのだ。敵を前にして、部隊をどう運用してこれを制すのかという戦術と、その戦術をとるためにどのようにキャラクターを成長させていくのかという戦略が融合していなければならない。そして、そのうえで勝つか負けるかギリギリのバランスが取れていなければ面白くない。絶妙なゲームデザインのセンスがなければならない。それがなんだ、このゲームは。どこのどいつが──翔泳社か……
正直、PS2版が不安になってきた。開発者一同の奮起を期待したい。
銀の人列伝
マグマ溶接さんからいただいた、ウチのシルバー925兵(略して老兵)小隊。総勢六名。いや、一人は生死の確認が取れていないが。
よく見ると結構個体差がある。私にとっては韓流スターよりもこっちの方が見分けやすい。
一番左の、やけになまっちろい彼は硫化しておらず、バリもそのままだ。よく覚えていないのだが、試作品かなんかだったのではないか。徴兵検査で丙種になると思うのだが。
逆に、右側の彼は黒い。腹などはほとんど硫化して真っ黒である。腹黒い奴だ。部隊の物資を横流ししたりして私腹を肥やしているに違いない。ただのギャランドゥかもしれないが。
残りの三人も、モールドのシャープさなどにバラツキがある。う~ん、とってもマニファクチュア。老兵といえども千差万別、青春真っ盛りなのである。